夢の国産天然ガス資源「メタンハイドレート」、4年ぶりにガス産出に成功自然エネルギー(2/2 ページ)

» 2017年05月09日 12時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]
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課題は「砂」対策

 第2回の試験では、第1回と同様に「減圧法」という手法でメタンハイドレートからメタンガスを取り出している。これは坑井内の圧力を減少させてメタンハイドレートを分解する方法だ。この他には坑井内に温水を循環させてメタンハイドレートを加温て分解する「温水循環法」などがある。

減圧法による産出試験のイメージ 出典:JOGMEC

 減圧法で課題となるのが、出砂対策だ。第二渥美海丘にある砂層型と呼ばれるメタンハイドレートからメタンガスを取り出すと、同時に砂が出てくる。第1回の試験ではこの砂がパイプつまるトラブルが発生したため、当初の予定より早く生産を打ち切らなくてはならなかった。

 そこで今回は異なる出砂対策を施した2本の生産用坑井を用い、まず一方の坑井で3〜4週間程度のガスの連続生産を行うことが1つの目標となっている。次にもう一方の坑井において、1週間程度のガスの連続生産を試みる。試験は2016年6月下旬頃まで行う予定だ。

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