500円で始める見守り、東電と渋谷区がIoT活用で実証へ:IT活用(2/2 ページ)
東電HDでは、家庭向け見守りサービス提供に向けた取り組みも進めている。2016年10月には東京電力エナジーパートナーとインフォメティスが、人工知能(AI)技術を用いた家庭内見守りサービス提供に関する業務提携を行った。
インフォメティスが開発したAIによる家電分離推定技術を用い、家庭全体の電流の測定データから家電別の利用情報を推定する。同技術では分電盤に小さなセンサーを1つ設置するだけで、どの家電をいつ、どのくらい使用されているかが推定可能という。測定したデータから家事回数や生活の変化、異変などを把握する。
Webカメラなどを利用した見守りサービスとは異なり、目に見える状態だけでなく、家の中の活動パターン傾向と時間変化によって、見守ることができるのが特徴だ。カメラを利用しないため、監視されている抵抗感も低減できるとした。
家電分離推定技術を用いたサービスの概要 出典:インフォメティス
2016年11月には、東京電力パワーグリッドが日立製作所とパナソニックと、IoTプラットフォーム構築に関する実証実験を開始すると発表した。東京都内を中心に約100戸の住宅にセンサーを設置して、電力使用量や温度の情報を収集する。その情報を蓄積・加工して住宅内の在宅状況を推定することで、見守りサービスの提供などを目指す。
- ガスも無線通信で遠隔操作へ、消し忘れ見守りサービスにも生かす
東京ガスと京都大学がスマートメーター用の国際標準規格に準拠した無線通信技術を世界で初めて開発した。ガスのスマートメーターと家庭内の機器を無線通信でつなぎ、遠隔監視システムから消し忘れの通報や遮断操作を実施できる。スマートメーターを使って電力と同様のサービスを提供する。
- 冷蔵庫の利用履歴で異変を察知、関西電力が見守りサービスを拡充
関西電力は電気契約者向けの見守りサービスを新設した。電力使用量から生活リズムを推定し、異変があった場合には遠隔に住む家族などにに通知する。さらに冷蔵庫の開閉履歴を活用した見守りサービスも展開する。
- 人工知能で家庭を見守り、分電盤で家電の使用状況を推定
インフォメティスは東京電力エナジーパートナーと人工知能技術を用いた家庭内見守りサービスの提供で提携した。インフォメティスが開発した人工知能による家電分離推定技術を用い、家庭全体の電流の測定データから家電別の利用情報を抽出。この情報を活用した見守りサービスなどを提供していく考えだ。
- 電力や水道の使用状況からシステムが判断、子供や高齢者の見守りが可能に
ファミリーネット・ジャパンがHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)を使った見守りサービスを2014年4月から開始する。家庭内の電力や水道の使用状況を監視しながら、あらかじめ設定した条件によって、子供や高齢者の在宅状態をメールで送信したりセンターへ通知したりすることができる。
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