VRで建設現場の災害を体験、東急建設とバンダイナムコが教育システムを開発BIM/CAD

東急建設はバンダイナムコスタジオの技術支援を受け、VR技術を活用した体験型安全衛生教育システムを開発した。VR空間内でさまざまな事故の発生過程を疑似体験できるシステムで、災害事故の発生防止につながる行動などの学習に役立てる。

» 2017年09月01日 06時00分 公開
[長町基BUILT]

 東急建設は2017年8月、建設現場の災害事故防止への取り組みとして、VRを活用した体験型安全衛生教育システムを開発したと発表した。体験者がVR空間内でさまざまな災害事故の発生過程を疑似体験することができるシステムで、災害事故の発生防止につながる行動などの学習に役立てる。

開発したシステムを利用する様子 出典:東急建設

 一般的な安全衛生教育は、災害事故事例を用いた教本や映像などによる受動的な学習が主体となる。一方、今回開発したシステムは、体験者がヘッドマウントディスプレイと、手足に装着するコントローラーを利用することで、VR空間の建設現場で実際に手足を動かす作業を行いながら、没入感をもって学習できる。システムは持ち運びが可能で、現場事務所などの会議室で利用可能だ。

 システムの開発には、ゲームソフトの企画開発を手掛けるバンダイナムコスタジオが協力している。ゲームコンテンツに取り入れられている感情や、心理といった人間の行動原理に影響を及ぼすストーリー展開技術を活用することで、災害事故に至る過程をVR空間上でリアルに再現しているという。

体験できるコンテンツのイメージ(クリックで拡大) 出典:東急建設

 通常の体験型学習では体験者に模範的行動を習得させることを目的とするのに対し、このシステムで体験できるコンテンツは、災害事故の主な原因となる「気付き忘れによるミス」「横着する」といった体験者本人が実際に起こしそうな安全でない行動を誘発しやすい状況を設定。あえて災害事故を疑似体験させることを意図して制作している。本来遭遇してはいけない災害事故を疑似体験することで安全意識を喚起させ、災害事故ゼロに大きく寄与することが期待できるとしている。

 東急建設は現場で働く従業員や協力会社を対象に、このシステムを活用して安全衛生教育を進めていく方針だ。

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