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» 2017年11月22日 06時00分 公開

FM:カメラ映像から人数や混雑度を解析、プライバシーは“エッジ”で保護

NECは「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017」で、カメラ映像から人数や混雑状況を解析・可視化できるサービスを披露。都市開発や施設運営、安全・防災対策などに活用できるという。

[陰山遼将,BUILT]

 NECはプライベートイベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017」(2017年11月19〜20日、東京国際フォーラム)で、カメラ映像から人数や混雑状況を解析・可視化できる「群衆マネジメントソリューション」を参考出展した。都市開発や施設運営、安全・防災対策などに活用できる技術だという。

 群衆マネジメントソリューションは、カメラで撮影した映像から、混雑度や人数、人の進行方向や速度、方向別の通過人数などをリアルタイムに算出できる。混雑しているエリアをヒートマップで表示したり、混雑度が事前に設定したしきい値を越えた場合にアラート発するといった機能も備える。多くの監視カメラの映像をモニタリングしなくてはならない場合などに、アラート機能を利用することで業務負荷を軽減できるという。スタジアムや駅など、混雑が発生しやすい場所の状況をリアルタイムに把握するといった使い方や、都市開発に向けた人の交通量調査にも有効としている。

混雑状況をヒートマップで可視化したデモの様子
実際の監視カメラの映像から通行人数を算出するデモの様子

 混雑度や人数の把握には、NEC独自の「群集行動解析技術」を活用している。この技術の特徴は、カメラ映像の中から1人ずつを個別認識して人数をカウントするのではなく、重なり合う人を塊として捉える点にある。人の顔や頭を認識して、1人ずつ人数をカウントする手法の場合、混雑して人が重なり合っている映像から人数を算出するのは難しい。そこでNECは、独自の解析エンジンで、まず人の配置パターン(塊)の形状を認識し、そこから人数を算出する手法を開発した。

 こうした映像解析システムを導入する場合、プライバシーへの配慮も課題となる。その解決策としてNECが展示したのが、エッジデバイスを利用するという手法だ。街中などに設置する監視カメラに、映像解析と情報の匿名加工を行うエッジデバイスを取り付ける。これにより、カメラ側で映像解析と匿名化などの情報処理を済ませられるため、撮影した映像をそのままサーバ上に保存するといった状況が発生しない。なお、こうした情報の匿名化処理が行いやすい点も、個人を特定せず、群衆を塊として捉える解析手法のメリットの1つだという。この「群衆解析エッジデバイス」の製品版は、2018年度上期から販売する予定だ。

「群衆解析エッジデバイス」の概要

 なお、群衆解析ソリューションは、既に東京都豊島区が、池袋駅周辺などの安全・防災対策用に導入しているという。NECでは今後、自治体や施設管理事業者など、幅広く提案していく方針としている。

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