ドローンで全国のメガソーラーを保守、リアルタイムに赤外線映像を配信太陽光

アステックスとラズオラクルは、赤外線カメラを搭載したドローンによる太陽光発電パネルの検査事業で業務提携を行った。全国のメガソーラーを対象とし、初年度で30件の受注を目指す。

» 2018年02月20日 12時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 アステックス(東京都新宿区)とラズオラクル(鹿児島県姶良市)は、赤外線カメラを搭載した無人航空機(ドローン)による太陽光発電パネルの検査事業で業務提携を行ったと発表した。両社の技術を組み合わせ、全国のメガソーラーを対象に事業を展開するという。

ドローンが飛行する様子 出典:アステックス

 今回業務提携を行ったアステックスは、商業施設などに設置と動作試験が義務付けられている「非常用発電設備」に負荷をかけて動作検査をする負荷試験事業者。これまでに、火力、原子力発電所から大手アミューズメント施設やデータセンターなど、約500件を超える実績がある。

 一方、ラズオラクルはドローンなど最新技術を用いて、企業や官公庁の製品PR、観光PR、各種イベントの映像制作を得意とする。今回の業務提携によって、アステックスが持つ発電設備に関する営業チャンネルや検査ノウハウと、ラズオラクルが国土交通省から取得した包括的なドローン飛行許可および承認を合わせることで、太陽光発電パネルの検査事業が可能となった。

 実際の検査は、太陽光パネルが発電をしている時間帯に赤外線カメラを装備したドローンを飛行・撮影することで実施する。正常な太陽光発電パネルは赤色に、故障などで発電量の少ないパネルは正常なパネルに比べ黄色に映ることで、不具合を発見できるという。

赤外線カメラ使用による点検イメージ 出典:アステックス

 また、撮影した映像はリアルタイムでインターネットなどに配信できるため、発電事業者は現場に赴くことなく事務所などで不具合を精査することが可能だ。

 本事業は、全国のメガソーラー約5100カ所を対象とするもの。両社は、今回の業務提携で初年度30件の受注を目指すという。

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