構造と施工のBIM連携を後押し、日建設計が構造BIMツールを無償公開BIM/CAD

日建設計は、Autodesk Revit用の構造デザインパッケージ「SBDT(Structural BIM Design Tool)」を公開した。業界内で構造BIMモデリングルールを統一し、設計後の施工やFM(ファシリティマネジメント)領域でBIMを活用しやすくする狙い。

» 2018年03月22日 06時00分 公開
[松本貴志BUILT]

テンプレートやファミリ、モデル作成マニュアルまで公開

 日建設計は、AutodeskのBIM(Building Infortmation Modeling)ソフトウェア「Revit」に対応する構造デザインパッケージ「SBDT(Structural BIM Design Tool)」を同社Webサイトで無償公開した。業界内で構造BIMモデリングルールを統一し設計後の施工やFM(ファシリティマネジメント)領域でBIMを活用しやすくする狙い。

Structural BIM Design Toolが公開されているWebページ(クリックで拡大) 出典:日建設計

 SBDTは、Revit 2017で利用することができる構造図作成用テンプレートやファミリ、構造解析データ(BUILDING 3D、Super Build/SS3のデータ形式に対応)から変換を行うアドイン、断面図を作成するアドインをパッケージとして提供している。さらに、同社がこれまでBIMを用いた建築設計業務で培ってきた知見を構造図モデル作成マニュアルとしてまとめ、パッケージに同封している。

 同パッケージは、同社Webサイトから利用規約に同意した後にダウンロードが可能。知的財産権など同社が保有する権利の帰属に該当する行為を除き、商用・非商用に関わらず利用することができ、利用する場合においても同社データであることの明記を必要としない。

 同社は、設計者から施工者へのBIMデータ受け渡しにおいて構造部材の属性データが活用されていないなど連携不足があると指摘し、その理由に構造設計BIMのモデリングルール不統一を挙げ、この状況を解決するために本パッケージを公開したとする。SBDTに同封された概要書の中で、同社は「モデリングルールを利用する裾野がひろがり、設計事務所と施工会社の共通の言語となっていけば」と記載している。

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