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» 2018年06月19日 09時00分 公開

蓄電・発電機器:東京の離島に蓄電池導入、太陽光発電の活用に生かす

東京都の離島である利島村に蓄電システムを導入。長周期変動抑制機能を搭載しており、太陽光発電の出力変動対策に活用する。

[長町基,スマートジャパン]

 電源装置の開発・製造のYAMABISHI(東京都太田区)は2018年6月、長周期変動抑制機能を実装した太陽光発電と連係するリチウムイオン蓄電システムを開発し、千代田システムテクノロジーズ(横浜市)と共同で、東京都利島村(としまむら)に導入したと発表した。

導入した蓄電システム 出典:YAMABISHI

 再生可能エネルギーは日射量や風速などの自然条件により出力が激しく変動するため、電力系統の品質に影響を与えることが懸念され普及の妨げになるケースも増えている。離島など島しょ部は本土に比べ送電網が細いことから一層系統への影響が大きいケースが多く、容易に再生可能エネルギーを導入できない状況が続いている。

 この課題のソリューションとして、YAMABISHIは同システムを開発した。システムは独自開発の長周期の変動抑制機能(固定放電モード)により、太陽光発電の急変や構内で消費しきれない余剰分は大容量の蓄電池で吸収しつつ、系統に負担をかけない安定したレートで夜間まで構内負荷に放電を行う。また余剰発電を蓄電池で吸収しきれなければ逆潮流を防ぐため構内負荷と同等まで発電抑制を行い、防災用に一定の蓄電池残量を確保して運用するなど、キメ細かい制御も行う。

 同システムの特徴を具体的にみると、DCリンク方式により再生可能エネルギーの出力変動による影響を抑え、高いトータル効率を実現する。さらに、再生可能エネルギーの変動対策として「長周期変動抑制機能」と「短周期変動抑制機能」を装備した。

 リチウムイオン蓄電池は、東芝製の「SCiB」を採用。UPS(無停電電源装置)グレードの自立運転機能により、停電時には10ミリ秒以内に、自立運転への移行・蓄電池への充電を最優先とする防災モードへワンタッチで移行可能だ。グラフィカルな「WEBみえる化システム」を標準搭載しており、電力需給状態を把握しやすくした。導入後5年間無償の遠隔監視サービスも行う。

 出力は10kW(キロワット、連系)/10kVA(キロボルトアンペア自立)、容量は蓄電池が48.3kWh(キロワット時)、太陽光パネルが12.2kW。同社は、今後、再生可能エネルギーによる自家消費システムとして島内電力系統への悪影響が無いことの実証、および防災時に再生可能エネルギーを非常用電源として活用などを提案している。

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