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» 2018年06月25日 06時00分 公開

大林組が省エネ性と意匠性を兼ね備えた「天井用照明」開発

大林組が、グリッドシステム天井用に面発光の照明器具を開発。業界最高水準となる光取り出し効率93%の導光板を活用し、発光効率110.1lm/W(ルーメンパーワット)の省エネ性と、意匠性豊かな空間デザインの両立を実現した。

[宮城谷慶一郎,BUILT]

 大林組は、オフィスビルに適した600mm(ミリ)角グリッドシステム天井用の面発光照明器具「エコルミスクエア」を開発。これまでシステム天井の課題とされた、専用照明器具の“意匠性”を高めることに成功した。

グリッドの基本サイズと同じ、600mm角形状の面発光タイプ

 初の採用先として、同社が設計施工を担当した「THKビルディング」(東京都港区)内にあるTHKのショールームに加え、オフィスビル「oak神田鍛冶町」で適用されている。

 エコルミスクエアは、2011年7月にNECライティングと共同開発したシステム天井用照明器具「エコルミLED」の省エネ性能を維持しつつ、意匠性を大幅に高めた新製品。大きな変更点に、グリッドの基本サイズと同じ600mm角形状の面発光タイプとしたことが挙げられる。これにより、システム天井の可変性といったメリットを損なうことなく、通常のオフィスに比べ意匠性の高い空間デザインが可能になるという。

「エコルミスクエア」

 エコルミスクエアの構造は、光学グレードのアクリル樹脂による導光板の両端にLEDモジュールを搭載。導光板には、精密なマイクロパターンを表裏面に微細加工することで、端部からのLED光を少ないロスで中央部まで導くとともに、均一かつ柔らかい光を実現。大きな輝度差によるまぶしさや不快感を指すグレアについては、照明学会基準の分類で上から2番目のG1a規格をクリアしている。

導光板方式照明の原理

 発光効率は色温度が4600K(ケルビン)仕様で、110.1lm/Wと、エコルミLEDの103.5lm/Wを上回る省エネ性を達成している。物体の色の見え方に影響する演色評価数もRa80からRa85に向上。一方、導光板の採用によって、照明器具の厚さは61mmと半減し、重さは6.9kgと約13%の軽量化も実現。現場取付時の作業性向上にもつなげた。

 これらの性能には、クラレの高光取り出し効率が寄与。フィルム貼付やレーザーカットによる表面加工品の一般的な効率が、最大85%ほどであるのに対し、業界最高水準となる最大93%を実現。導光板そのものの厚さも3mmと照明器具の薄型化に貢献している。

 製品開発にあたっては、同社がアイデアと意匠を考案し、照明器具メーカーが製造。購入は、NECライティングとパナソニックの両社で受け付けている。

ショールーム設置状況

 大林組では、グリッドシステム天井について、次のような取り組みを重ねてきた。2004年、専用照明器具「エコルミ」搭載の600mm角グリッドシステム天井「O-GRID(オーグリッド)」を開発。2009年には、グリッド内に収まるカセット型空調室内機「スキットエア」の提供を開始した。2011年、蛍光灯仕様に比べ55%の消費電力削減につながるオーグリッド用照明器具「エコルミLED」を発売。2013年には、東日本大震災を受けて耐震強度を1.0Gから2.2Gに大幅向上した高耐震仕様も追加開発している。

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