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» 2018年07月20日 12時00分 公開

30年ぶりにリニューアルしたコンクリート仕上げロボット「NEWコテキング」

鹿島建設は、30年前から開発していたコンクリートの仕上げ作業ロボットを大幅にバージョンアップし、「NEWコテキング」としてリリースした。新ロボットは、大容量バッテリーを搭載し、1時間当たり700m2(平方メートル)の作業を3時間以上行うことができる。

[石原忍,BUILT]

 鹿島建設は、現場打ちコンクリートの仕上げ作業を行うロボット「NEWコテキング」を開発した。工事が進められている徳島県 四国横断自動車道「吉野川大橋工事」に導入され、実証を既に行った。

動力源に1.4kwh×2台の大容量リチウムイオンバッテリー搭載

現場打ちコンクリートの仕上げロボット「NEWコテキング」 出典:鹿島建設

 コンクリート仕上げロボットの「NEWコテキング」は、動力源に1.4kwh(キロワット時)の大容量リチウムイオンバッテリーを2台搭載。3時間以上の連続運転が可能で、1時間当たり最大700m2の仕上げ作業を行う。

 鹿島建設では、初代となる「コテキング」を約30年前に開発。当時は、バッテリー式ではなく、電源ケーブルを接続する方式だったため、ケーブルの取り回しが不便だった。加えて、走行方式はローラー式を採用していたので、コンクリート表面がまだ軟らかい状況では、ロボットの走行に支障が生じることもあった。

 リニューアルしたNEWコテキングは、建設現場での運搬を想定して、ワンタッチで4分割できる構造で、仮設のエレベーターにも入るコンパクトサイズとなっている。

コテキングの初期モデル(1990年) 出典:鹿島建設

 操縦方法は、タブレット端末で遠隔操作する「手動運転」と、作業区域の縦横寸法を入力すれば自ら走行経路を決めて作業する「簡易自動運転」の2タイプ。どちらのタイプでも、走行速度、旋回速度、コテ回転数などの調整はできる。

 本体前方や外周には、各種センサーを配置。建設現場で障害物や開口部を検知すると走行を停止する安全機能や一時的に回避して新たなルートを選定する退避機能も備えている。

 NEWコテキングは既に、西日本高速道路が発注し、鹿島・三井住友・東洋JVが受注した「四国横断自動車道 吉野川大橋工事」(工期2016年2月〜2020年1月)で実際に導入された。現場では、第1プレキャストセグメント製作ヤードの仮置き場におけるコンクリート工事に適用。縦16m(メートル)×横8m×厚さ35cm(センチ)のコンクリート床仕上げ作業を自動化し、大幅な省力化を達成したという。仕上げ作業が夜間になった際にも、昼夜を問わず作業できため、作業効率が向上したことが確認された。

アマ出し後に金ゴテ仕上げを行うNEWコテキング 出典:鹿島建設

 鹿島建設では、NEWコテキングの現場適用を継続しつつ、本体のさらなるコンパクト化・軽量化、さらには仕上げ作業の高精度化に向けた改良を続け、コンクリート工事の生産性向上を目指す。

 さらに、放射線環境下など、人が長時間作業できない場所への導入も視野に、技術開発をさらに進めていくとしている。

 NEWコテキングのスペックは、サイズが長さ1430×幅1250×高さ810mm。総重量200kg(キロ)。走行速度は毎分0〜15m。制御方法は走行距離センサー・ジャイロセンサーによる自動制御。

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