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» 2018年07月27日 13時00分 公開

メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2018:建設重機に着脱可能な遠隔操作装置を開発、フジタ (1/2)

フジタは、バックホウなどの建設重機を遠隔操作できる装置「ロボQS」を開発。汎用の油圧ショベルに現場で装着できる遠隔操作装置で、災害時の土砂崩れなど、人の立ち入りが危険視される現場で威力を発揮する。2018年7月18〜20日に東京ビッグサイトで開催されたメンテナンス・レジリエンスTOKYO 2018内の「i-Construction推進展2018」で、土工の建設現場をVR化して、実演デモを行った。

[石原忍,BUILT]

 フジタは、建機の遠隔操縦装置で1999年に初号機となる「ロボQ」を開発。途中、ロボQ2へのリニューアルをはさみ、現在までの間に、国土交通省や県、林野庁が発注した災害復旧工事を受注し、全国各地で土砂の掘削・除去などの災害出動を行ってきた。今回、ロボQ2をバージョンアップしたロボQSを、国土交通省 九州地方整備局 九州技術事務所、IHIと3者共同で開発し、「i-Construction推進展2018」で出展した。

九州地方整備局、IHIと共同開発した重機の遠隔操作システム「ロボQS」

 ロボQSは、遠隔操縦装置コントロールユニット、作業レバー用のアクチュエーション ユニット、フレームユニット、走行レバー用アクチュエーションユニットで構成。メーカーを問わず、一般的なバックホウであればどの機種でも搭載することができる。

 取り付けには、工具が不要で、ロックピンによりワンタッチで、およそ60分間で着脱が可能だという。機器は分割して、ワンボックスカーや空輸で運ぶことができ、緊急時に迅速さが求められる機動性に応じる。

 操作は、専用の遠隔コントローラーで行うが、装置の上に乗って、普段通りに運転することもできる。遠隔から通常作業に戻る際に、コントロールユニットを取り外す必要が無い。

 ブースでは、バックホウの実機にロボQSを搭載。VRを使って、仮想空間上の建設現場と連動させた遠隔操作の体験デモンストレーションを行った。

運転席に設置したロボQSのコントロールユニット
ブースでのVRを使ったロボQSのデモ

 会場では他に、フジタのi-Constructionに向けたさまざまな取り組みも紹介。最新技術では、バックホウに搭載したレーザースキャナーの計測システムが注目を集めた。

 この計測システムでは、バックホウの本体上部にレーザースキャナーを搭載。法面(のりめん)を掘削して整形後すぐに、機体を旋回させるだけで3次元点群データが取得できる。法面の高低は、ヒートマップで色分け表示されるため、オペレーターは重機に乗ったままモニターで、出来形を確認することが可能だ。

バックホウに取り付けた計測システム

 システム構成は、レーザースキャナー、傾斜計、GNSS受信機、解析モニターで、重機に外付けで簡単に取り付けられる。レーザースキャナーは、安価な2次元用を採用しており、重機自体を回転させてデータを取る方法のため、高価な3次元用に比べ、導入コストが抑えられ、汎用性も高い。ドローン測量に比べ、悪天候や地形条件の影響を受けることが無いというメリットもある。

 計測システムの測定範囲は計測距離3〜15m(メートル)。測定視野は45〜165度。測定頻度は25Hz。測定速度は毎秒12万点の3次元データを取得する。

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