メディア
特集
» 2018年09月07日 12時00分 公開

建設・測量生産性向上展:鳥取県の測量・建設コンサルが開発した“GISの道路台帳管理システム”、行政で多数の導入実績

鳥取県に本社を置くアイコンヤマトは、GISシステム「すいすい君シリーズ」を開発し、地域に根差した企業として、地元・鳥取県 県土整備部の道路や河川の台帳管理に採用されている。すいすい君シリーズは、電子地図上に帳票や報告書の他、写真・動画も一元的に管理できるため、地図を使った幅広い業務でペーパーレス化や作業効率化を図ることができる。

[石原忍,BUILT]

 鳥取県で土木・建設に関する測量業務を行っているアイコンヤマトは、GIS(地理情報システム)をソフトウェア「すいすい君シリーズ」を開発し、既に鳥取県の道路台帳管理システムなど多数の導入実績がある。2018年8月28〜30日に幕張メッセで開催された「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」で製品のプレゼンテーションが行われた。

何千枚もの図面台帳や調書・資料をシステム化して一元管理

 すいすい君シリーズは、1つの電子地図上にあらゆる情報を入力できるため、一括して管理する事ができ、業務の効率化とコスト低減につながる。さまざまな資料をすいすい君に取り込むことで、膨大な資料を一つに集約することができ、ペーパーレス化が実現する。これまでのように膨大な資料が眠る倉庫から資料を引っ張り出す手間は無くなる。また、独自開発した地図処理を行っているため、取り込み枚数やデータ量による動作速度の低下は生じないという。

 データから必要な情報を検索する方法は、曖昧検索、施設ごとのソート、履歴情報など、複数のアプローチで探すことができる。

電子地図上に多様な情報を一元管理

 2Dまたは3Dの地図上に文字情報を重ねて表示するため、どこにどの情報があるか、情報と地図データとの関係性などを視覚的に確認することが可能だ。地図上では、工事・現況写真や動画、道路であれば法定点検の詳細な内容、図面などをひもづけて表示する。

 施設や道路は色分けすることができ、土地の評価ごと、検査済み・検査前などが一目で分かる。データベースソフト・表計算ソフト・CADソフトと連携しているため、情報の更新は容易に行える。

 操作方法は、PC操作が不慣れでも簡単な「ワンプッシュ・ワンボタン」方式を採用。ボタンは、縮小・拡大、中心指定、表示縮尺、着色、土地情報、簡易計測、印刷などが、文字とともにアイコンで表示され誰でもすぐに理解できる。データ出力は、縮尺指定、ジャストフィットでの印刷の他、用意されている各種調書フォーマットでの印刷に対応している。

地図上に動画を表示

 想定される用途としては、道路施設の各種台帳を電子データ化することで、橋梁(きょうりょう)などの構造物、公園施設、地下埋設物、道路・河川の維持管理やメンテナンスの他、上下水道、河川・砂防、公図を含めた不動産管理など幅広い。

 すいすい君シリーズは、ニーズに応じカスタマイズ提供されているため、現状での導入実績は、鳥取県で河川台帳管理、砂防関係情報管理、山地災害危険地区情報、道路占用台帳管理に採用。県庁以外では、鳥取大学で観光バスナビゲーションシステム、とっとり政策総合研究センターで地域情勢研究支援システム、兵庫県新温泉町で下水道台帳管理システムとしても運用されている。

 ブースでは他に、開発中の自動図化システム「ニュー・ソリューション」も紹介された。「ニュー・ソリューション」は、ドローンで空撮した写真をベースに、平面図を自動的に作成するシステム。

点群データからAIで施設や道路を自動判別

 仕組みとしては、DJI社PHANTOMなどのドローンを使って、地上を空撮。取得した写真データをオルソ化して点群データを生成し、AIによって道路・建物を自動判別することで平面図を作成する。道路については、白線も自動で引けるという。

 アイコンヤマトでは、現状で作成される平面図は、点群でエッジのある所ははっきり地図化され、およそ1000分の1程度の精度があるとする。将来は、細かい部分の線も拾えるように改良して、500分の1まで精度を上げることを目標としている。

自動作成した平面図

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.