再エネ水素でフォークリフトを稼働、豊田自動織機が自社工場に蓄電・発電機器

豊田自動織機が自社工場に再生可能エネルギーを活用する水素充填システムを導入。東芝エネルギーシステムズが施工を担当し、製造した水素は工場内で稼働している燃料電池フォークリフトに利用する。

» 2018年10月15日 11時00分 公開
[スマートジャパン]

 豊田自動織機は2018年10月、再生可能エネルギーを活用する水素充填(じゅうてん)システムを、自社の高浜工場(愛知県高浜市)に設置すると発表した。東芝エネルギーシステムズが製造・施工するシステムで、製造した水素は燃料電池(FC)フォークリフトなどで利用する。

水素充填システムの完成イメージ 出典:豊田自動織機

 導入する水素充填システムは、太陽光発電の電力による水素製造の他、水素の圧縮・蓄圧・供給が可能な施設。高浜工場において稼働するFCフォークリフトの稼働状況に応じて水素を製造、圧縮、充填し、効率的なエネルギー運用を図るという。

 豊田自動織機は、2016年11月にFCフォークリフトの販売を開始して以降、全国の工場や空港などで既に約80台の導入実績がある。現在、自社の高浜工場では6台のFCフォークリフトが稼働しており、豊田自動織機では2018年度中に倍の12台に増やす計画。これらのFCフォークリフトの燃料となる水素を、太陽光などの再生可能エネルギーのみで製造することにより、CO2排出量の低減を図る。

 水素充填システムの提案・施工を行う東芝エネルギーシステムズは、2017年7月に東芝の府中事業所内(東京都府中市)に、再生可能エネルギー由来の水素をFCフォークリフトに供給する事業所向け「H2One」の営業活動拠点として「水素エネルギー利活用センター」を開設し、工場、物流拠点、空港向けに営業活動を展開してきた。

 今回、水素事業への取り組み、モニター画面を通じて水素の製造量や貯蔵量などがリアルタイムに確認できる利便性などの評価により、事業所向けのシステムとして初めての受注となった。なお、今回の案件は、環境省の「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」を活用している。

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