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消費電力量を削減しながら生産効率を向上、ファスナー製造工場にエネルギー管理システムを導入:エネルギー管理
大きな電力を消費する施設と言えば、工場だ。金属を溶解する工程などが入っていると、消費電力量はぐんと上がる。ファスナー製造大手のYKKと富士通は、共同で工場向けのエネルギー管理システムを開発し、本格稼働を始めた。
YKKと富士通は2012年6月25日、共同で工場向けエネルギー管理システム(FEMS:Factory Energy Management System)を開発し、YKK黒部工場のファスニング事業金属材料製造部に導入し、本格稼働を始めたと発表した。
ファスニング事業金属材料製造部は、YKKの国内におけるファスナー製造工程で消費するエネルギーの25%を消費している。YKKは大きなエネルギーを消費する工場に導入し、効果を見極め、日本国内だけでなく、海外の生産拠点にも導入していく計画だ。
今回稼働を始めたエネルギー管理システムでは、熔解炉などの生産設備1台ごとに電力センサーを取り付け、1分単位で消費電力量データを収集する。さらに、過去の生産状況や、生産設備の補修履歴などのデータと合わせて分析することで、無駄に電力を消費している部分を特定する。この無駄を排除していくことで、消費電力量を下げていける。
電力消費量の管理だけでなく、生産効率を向上させる方法を分析する機能も備える。工場における消費電力量を削減しながら、製品の製造条件などを分析し、製品の品質や生産効率を向上させる方法を特定する。システムが特定した生産方法に従って工場を稼働させることで、消費電力量を必要最小限にとどめながら、生産効率を向上させ、製品の品質も高められるとしている(図1)。
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