メガソーラーが1か月で倍増、バイオマスと中小水力も大幅な伸び:法制度・規制
再生可能エネルギーの拡大ペースがさらに加速している。固定価格買取制度で認定された設備の発電規模が2013年2月に一気に2倍に拡大した。全体の半分をメガソーラーが占めている。このほかバイオマスと中小水力が大幅に伸び、建設に時間がかかる風力と地熱も増加した。
資源エネルギー庁が発表した2013年2月末時点における固定価格買取制度の認定設備は累計で1300万kWを突破した(図1)。1月末時点では737万kWだったことから、わずか1か月間で7割以上も増加したことになる。引き続き太陽光発電が全体の90%以上を占めているが、風力やバイオマスなども着実に増えている。
太陽光発電では大規模なメガソーラー(出力1000kW以上)の拡大が著しい(図2)。2月末時点の累計で643万kWに達し、認定設備全体の約半分を占めるまでに広がっている。2月だけで合計300万kW以上の設備が認定を受けた。
メガソーラーの認定状況を都道府県別に見ると、北海道が最高で97万kW、次いで茨城県の56万kWである。メガソーラーの伸びには及ばないものの、中規模のミドルソーラー(10kW〜1000kW)も1か月間に200万kWも増えている。
太陽光以外の再生可能エネルギーではバイオマスの伸びが最も大きく、1月末時点の8.4万kWから14.7万kWへ拡大した(図3)。バイオマスは原材料によって5種類に分けられているが、2月末時点で認定設備の規模が最も大きいのは「一般廃棄物」である。福岡県で1.7万kWの大規模な発電設備が認定を受けている。
このほか風力が5.2万kW増加して、累計62.2万kWになった。伸び率では中小水力が最も大きく、0.5万kWから2.8万kWへ5倍以上に拡大。地熱も倍増して0.4万kWになり、5分野の再生可能エネルギーのすべてが順調に伸びている。都道府県別のトップはバイオマスが高知県、風力が三重県、中小水力が北海道、地熱が熊本県といった状況だ。
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