高効率太陽電池を日本市場に投入、20.3%の単結晶セルなどを採用:蓄電・発電機器
JAソーラーは高効率な太陽電池セルを採用した太陽電池モジュールの新製品を発表、2014年6月以降、日本市場向けに発売する。単結晶シリコンモジュールと多結晶シリコンモジュールの2製品があり、出力はそれぞれ280W以上、265W以上だという。
太陽電池セルとモジュールの製造・販売を手掛けるJAソーラーは、東京で開催された「第7回国際太陽電池展(スマートエネルギーWeek2014)」(2014年2月26〜28日)において、高効率の結晶シリコン太陽電池モジュール製品を2種類公開した。
1つは、単結晶シリコン太陽電池セルを採用した「PERCIUM(パーシウム)」、もう1つは多結晶セルを使った「RIECIUM(リーシウム)」だ。いずれも世界市場に先駆けて、2014年6月以降、日本市場に向けて最初に投入するとした(図1)。いずれの製品も主な設置場所は住宅などの屋根である。
PERCIUMが採用した新開発の太陽電池セル「JACM6FSPR-4」の変換効率は量産品で20.3%(図2)。他社製品に対して1ポイント以上高い数字だという。チャンピオンデータでは20.6%に達する。2014年末には20.6%品を製品に採用するとした。
PERCIUMは同セルを60枚使用し、出力は280Wを超える。モジュール変換効率は17.74%。裏面パッシベーション処理(表面安定化処理)と部分裏面電界層によって出力を高めた。
RIECIUM向け太陽電池セルの変換効率は量産品で18.3%、チャンピオンデータでは18.5%。これも他社比で1ポイント以上高いとした。既に19%以上のセルも得ているとした。RIECIUMのモジュール出力は265W以上。モジュール変換効率は16.51%。
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