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11万頭の牛がいる北海道の町に、排せつ物を利用したバイオガス発電:スマートシティ
北海道の東部にある酪農の盛んな町で大規模なバイオガス発電事業が始まる。地元で飼育する牛の排せつ物を発酵させて、バイオガスを燃料にして発電する。2015年7月に運転を開始する予定で、一般家庭2700世帯分の電力を供給することができる。年間の売電収入は3億7000万円になる。
バイオガスを使って発電事業に取り組むのは、オホーツク海に面した東部の別海町(べつかいちょう)である(図1)。町と三井造船が特別目的会社の「別海バイオマス発電」を設立して、20年間にわたる発電事業を共同で運営する計画だ。
別海町は農林水産省などが推進する「バイオマス産業都市構想」の対象地域に選ばれて、バイオマスガス発電を中核事業に位置づけている(図2)。発電に利用するバイオガスは、地域の酪農家から集めた牛の排せつ物を高温の状態で発酵させて生成する。
導入するバイオガス発電設備の能力は1.8MW(メガワット)で、年間の発電量は960万kWhを想定している。一般家庭で約2700世帯分の電力になり、別海町の総世帯数(6360世帯)の4割強に相当する。発電した電力は固定価格買取制度を通じて全量を売電して、年間の収入は3億7000万円程度になる見込みだ。運転開始は2015年7月1日を予定している。
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