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国内の売れ行きが予測の4倍、燃料電池車MIRAIを大幅増産電気自動車

トヨタ自動車は2015年1月22日、燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を増産する計画を発表した。2016年は2000台、2017年は3000台である。基幹部品である燃料電池スタックや高圧水素タンクの生産設備を増強して対応する。

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 トヨタ自動車は2015年1月22日、燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を増産する計画を発表した(図1)。2016年は2000台、2017年は3000台程度である。

 2015年12月15日にMIRAIを発売した時点の計画は2015年末までに約700台。ところが蓋を開けてみると、発売1カ月で受注が1500台にも及んだ。700台の内訳はもともと国内が400台、海外が300台であり、国内だけでも1カ月で4倍近い受注を受けたことになる。


図1 トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI」

 燃料電池車が従来のハイブリッド車(ガソリン車)と大きく異なるのは燃料が水素であること、電力を生み出す源が燃料電池であることだ(図2)。燃料電池は燃費など車の性能を決める大きな要因となる。MIRAIに採用した燃料電池はトヨタの独自開発品だ。従って容易には数量を増やすことができない。そこで、「本社工場内の燃料電池スタックや高圧水素タンクのラインを増強するために、追加投資を行う」(同社)。

 生産拠点は車両が元町工場(愛知県豊田市)、燃料電池スタックや水素タンクは本社工場だ。現在の生産拠点を変えずに増産する。


図2 MIRAIの燃料電池スタック(矢印)と高圧水素タンク(黄色)の位置 出典:トヨタ自動車

 2016年の2000台、2017年の3000台という数字は国内と海外を合わせたもの。初速を見る限り、2000台という数字が必ずしも十分とはいえない可能性がある。同社は各国での水素ステーション整備の進展の他、エネルギー政策や車両購入補助策、環境規制などの行政施策、顧客の需要動向などを見極めながら販売計画を検討するとしている。

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