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首都圏でも一本勝負、東電より4〜6%安い関西電力に残る課題電気料金の新プラン検証シリーズ(32)(1/2 ページ)

関西電力が首都圏向けの小売電気料金プランを発表した。関西圏と同じく1種類に絞ったシンプルな料金メニューで、東京電力の従来電灯Bより4〜6%程度安くなる料金単価を設定した。家電量販店などをはじめ多くの企業との提携戦略を進めて顧客サービスも拡充し、激選区の首都圏を攻める。

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連載:「電気料金の新プラン検証シリーズ」

 2016年4月から始まった電力の小売全面自由化。関西電力は小売分野で今後3年間で10万件の顧客獲得を目標に掲げるが、新規顧客を獲得する上で重要になるのが最大の激戦区である首都圏の戦略だ。同社はこれまで見送っていた首都圏における料金プランを2016年5月30日に発表した。同年7月1日より供給を開始する計画だ。

 関西電力は2016年1月に関西圏での新しい電気料金プランを発表している(関連記事)。種類はシンプルに1つに絞り、夜間料金の安さをメリットにしたプランを用意していた。同じく首都圏で提供する料金プランも1種類のみに限定した。

東京電力より4〜6%安いプランに

 プランの名称は「はぴeプラス」。料金は基本料金と電力量料金で構成する。基本料金は最初の6kW(キロワット)までが1188円で、上記を超える場合の単価は1kW当たり388.8円だ。電力量料金は300kWh(キロワット時)を境に1kWh当たりの単価が変わる2段階制で、300kWhまでは21.78円、これを超えると30.24円になる(図1)。月間電気使用量が300kWhを超え、使用量が多い世帯であればあるほどメリットが大きくなるプランである。


図1 「はぴeプラス」の料金(クリックで拡大)出典:関西電力

 はぴeプラスを東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bと比較してみると、月の電気使用量が400kWh、契約電流40Aの世帯で年間4%(4800円)程料金が安くなる。月に600kWh、60A契約の世帯であれば年間約6%(1万1000円)お得になる計算だ。

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