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目隠しになる太陽光パネル、発電しながら外観をスマートに:太陽光
外部からの視線を遮ったり、屋外に設置した機器などを隠したりするために広く使われる「目隠しルーバー」。三協立山と三協アルミではこのルーバーに太陽光パネルを組み込んだ製品を開発している。その新商品として縦型タイプを発売した。
三協立山と三協アルミは2016年5月31日、「太陽電池一体型目隠しルーバー」の新製品「210タイプ」を発売した。既に販売を開始している横型の「205タイプ」に、縦型の210タイプを加えて製品ラインアップを拡充する(図1)。
同ルーバーは屋外設備などの目隠しに使うアルミ形材ルーバーに、太陽光パネルを組み込んだのが特徴の製品だ。空調設備などの屋外に設置する設備の周囲に取り付けることで、目隠しとしての機能するとともに発電も行える。
新製品の210タイプの外形寸法はモジュール1枚タイプが210×1535ミリメートルで、重量は約7.5キログラム。組み込まれている太陽光パネルの最大出力は38W(ワット)だ。2枚タイプは210×3050ミリメートルで、重量は7.5キログラム、最大出力は76Wとなっている。
210タイプは縦型のため、太陽光パネルは地面に対して直角に設置する。そのため横型で太陽光に対して角度を付けられる205タイプよりは発電量が下がるものの、30度の角度で設置した太陽光パネルと比較しても平均65%程度の発電量を確保できるという。一方で雪が積りにくいため、降雪地帯での活用も見込める。
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