「MIRAI」の燃料電池セルを搭載、FCフォークリフトがついに市場へ:電気自動車
一般自動車だけでなく、産業用車両でも水素で動く燃料電池車が市場投入される。豊田自動織機とトヨタL&Fカンパニーは、2016年秋から積載量2.5トンの燃料電池フォークリフトの販売を販売する。約3分で水素を充填(じゅうてん)可能で、約8時間稼働する。非常用電源としての活用も可能だ。
豊田自動織機とトヨタL&Fカンパニーは2016年7月26日、積載量2.5トンの燃料電池(FC)フォークリフトの販売を2016年秋から販売すると発表した。FCフォークリフトの市販は日本初だという(図1)。
豊田自動織機は豊田合成の北九州工場(2012年12月〜2014年3月)、関西国際空港(2015年2月〜)、山口県の周南市地方卸売市場(2015年10月〜)などの実証実験を通じ、水素と燃料電池で駆動するFCフォークリフトの導入によるCO2削減効果などの検証と、市場投入に向けた開発を進めてきた。
2016年秋から市販するFCフォークリフトはトヨタ自動車の燃料電池自動車「MIRAI」と同じ燃料電池セルを搭載し、発電効率を高めたフォークリフト専用FCシステムを搭載している。
水素タンクには35MPa(メガパスカル)の圧力で水素を充填(じゅうてん)し、最大1.2キログラムを搭載できる。充填時間は約3分で、約8時間が稼働の目安となる。連続運転も可能だという。AC100V(ボルト)対応のコンセントも備え、電動工具用の電源や非常用電源としても活用できる。
価格は税別1400万円。なお、FCフォークリフトの購入に際しては、環境省・国土交通省連携事業である「水素社会実現に向けた産業車両の燃料電池化促進事業」により、2016〜2018年度の間は同クラスのエンジン車との価格差の半額が補助される。
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