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再生可能エネルギー供給は4年間で倍増、しかし太陽光発電の伸び率は鈍化:自然エネルギー(2/2 ページ)
千葉大学と環境エネルギー政策研究所は、2007年から続けている「永続地帯2016年度版報告書」の研究結果を公開した。国内の再生可能エネルギー供給は、4年で倍増したことが分かる。
都道府県別のエネルギー自給率
エネルギーの自給率が10%以上に達した県は、新たに岡山県と愛媛県、山口県、長崎県が増えて、合計25件となった。上位5県は大分県32.2%、鹿児島県24.9%、秋田県22.5%、宮崎県21.8%、富山県20.5%と続いている。
また2015年3月において、面積当たりの再生可能エネルギー供給量が最も多い都道府県は神奈川県で、順に大阪府、愛知県、茨城県、千葉県となっているという。
永続地帯2016年度版報告書にはその他、再生可能エネルギー導入に向けた政策提言や世界の動向に関する調査結果なども記されている。Webサイトから閲覧可能だ。
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