“3次元架台”でコスト削減、北海道に蓄電池付きメガソーラー:太陽光
北海道釧路町で大型の蓄電池併設型メガソーラーの建設が始まった。スマートソーラーとリサ・パートナーズが実施するプロジェクトで、発電所の出力は34MW(メガワット)、14.4MWh(メガワット時)の蓄電池を併設する。独自開発の架台を導入し、最小限の造成で建設を進める計画だ。
太陽光発電開発のスマートソーラー(東京都中央区)と投資会社のリサ・パートナーズ(東京都港区)は、大規模蓄電池付メガソーラー発電所「北海道釧路遠野太陽光発電所」(北海道釧路町)の建設を開始した。事業主は釧路メガソーラー合同会社。建設工事はEPC会社の関電工が行い、完成は2020年1月を予定している。
太陽光発電は、天候の影響により発電電力が変動する。それに対応するため、同発電所は、出力変動を抑制し、出力制限にも対処する道東地区では最大という14.4MWh(メガワット時)のリチウム蓄電池とその制御システムを導入する。設置地域はなだらかな丘陵地であるため、自社開発の3次元架台「スマートアレイ」を導入。これは3次元で調整が可能な架台で、平たんでない場所にも一定の傾斜角で太陽光パネルを設置できる特徴がある。その地形に合わせた最小限の造成を行ってコストを抑えながら、5つのエリアにパネルを分散配置するという。
太陽電池の設置容量は34MW(メガワット)、年間発電量は一般住宅約1万1600世帯分に相当する(世帯当たりの年間使用電力量を3300kWhとして計算)3837万kWh(キロワット時)を見込む。造成に関しては沈砂池・調整池・土砂流出防止柵など防災設備を何重にも配置し、周辺環境と防災に配慮する。同社では同発電所を今後の太陽光発電所の林地開発行為におけるモデルになると考えているという。
スマートソーラーは全国約30カ所、合計200MWを超えるメガソーラー発電所の開発およびEPC、O&Mの実績がある。既に建設した15カ所、合計25MWの発電所が稼働中で、現在9カ所を建設中だ。自社所有の発電所は4カ所、5MW、出資発電所は7カ所、130MWとなる。
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