今の電力契約はそのまま、日中は無償設置の太陽光電力を使える新プラン:電力供給サービス
現在の電力会社との契約はそのままで、日中は住宅の屋根に無償設置された太陽光発電の電力を利用できるサービスが登場した。日本エコシステムが提供する「じぶん電力」の新料金プランだ。
日本エコシステムは、同社が提供している家庭向けの電力サービス「じぶん電力」に、新しい料金プラン「デイタイムアシストプラン」を追加した。現在加入している電力会社との契約は継続しながら、日中は住宅屋根に無償で設置された太陽光発電の電力を利用できる。電気料金が割高になる日中に、規制料金より安価な太陽光発電の電力を購入することで、電気料金を削減できるメリットを訴求するプランだ。2017年8月8日から提供を開始した。
じぶん電力は、いわゆる「第三者所有モデル」と呼ばれる太陽光発電を活用した電力供給サービスだ。日本エコシステムが無償でユーザーの住宅屋根に太陽光発電システムを設置するのが特徴で、その後のメンテナンス費用などもすべて無償となる。ただし、設備と発電した電力の所有権は日本エコシスム側に帰属する。ユーザー側は住宅屋根に設置された太陽光発電の電力を、日本エコシステムから購入して自宅で消費するかたちになる。
このように、ユーザー側が設備費用を負担することなく、再生可能エネルギーの電力を利用できるというのが本サービスの特徴だ。夜間などの発電が行えない時間帯は、日本エコシステムが新電力のエネットから調達した電力を供給する。なお、20年間経過すると、設置した太陽光発電システムはユーザー側に譲渡される。
今回新たに追加したデイタイムアシストプランは、既に加入している電力会社との契約はそのままで継続できるのが特徴だ。料金単価が割安となる夜間は契約中の電力会社から電気を購入し、割高となる日中は、日本エコシステムが無償設置した太陽光発電で発電した電気を割安な価格で購入できる。
デイタイムアシストプランの電気料金の単価は、関東エリアで24円/kWh、関西エリアで30円/kWhとしている。なお、じぶん電力の提供地域は、北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、新潟県、富山県、石川県、福井県、沖縄県を除いたエリアとなる。築20年未満もしくは新築予定で、2階建以下の住宅が対象だ。この他にも日射量や積雪量など、複数の審査条件をクリアする必要がある。
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