太陽光の発電量予測とVPP技術で省エネを提供、関電など実証へ:電力供給サービス
太陽光発電の発電量予測とバーチャルパワープラント(VPP)の技術を活用。余剰電力が見込まれる場合、遠隔制御で家庭用給湯器が稼働する時間帯を変更し、エネルギーの有効利用を図る。
関西電力と武庫川女子大学大学院は、大阪市北区のうめきたII期エリアで開催される「エネマネハウス2017」において、太陽光発電の発電量予測とバーチャルパワープラント(VPP)の技術を活用し、住宅の省エネを目指す実証をこのほど開始した。
エネマネハウス2017は、大学と民間企業などが連携し、先進的な技術や新たな住まい方を提案するZEH(Net Zero Energy House)モデル住宅を実際に建築し、住宅の環境・エネルギー性能の測定や実証、展示を行い普及啓発を行うプロジェクト。ここで、両者は翌日の気象予報に基づき太陽光発電の発電量を予測し、余剰電力の発生が予測される場合、多数のエネルギーリソースを制御できるVPP技術を活用して、家庭用給湯器「エコキュート」の制御実証を行う。VPPは散在する再生可能エネルギーや蓄電池などのエネルギーリソース、デマンドレスポンスなどの取組みを統合的に制御し、あたかも1の発電所のように機能させる仕組みだ。
具体的には、エネマネハウス2017に参加している武庫川女子大学が提案する「キセカエハウス」において、太陽光発電量が余剰となると予測された場合、関西電力のVPP技術を活用し、設置されたエコキュートを遠隔制御する。それにより、通常夜間に行うエコキュートのわき上げ運転の一部を、昼間にシフトさせ、余剰電力の有効活用を図る。なお、武庫川女子大学が提案するキセカエハウスとは、住まいの「キセカエ」可能をとすることにより、省エネルギーかつ健康で快適な住空間などを目指すというコンセプトだ。
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