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オフィス内をドローンが飛行、社員の残業管理とセキュリティ対策にFM

大成とNTT東日本、ブルーイノベーションは、「住宅・都市イノベーション総合展2017」で、オフィス内自律飛行ドローンによる社員残業抑制・オフィスセキュリティシステム「T-FREND」を展示した。

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ビルマネジメントのノウハウとドローン自律飛行技術の結晶

 大成とNTT東日本、ブルーイノベーションは、「住宅・都市イノベーション総合展2017」(2017年12月13日〜15日、東京ビッグサイト)で、オフィス内自律飛行ドローンによる社員残業抑制・オフィスセキュリティシステム「T-FREND」を展示した。同社ブースでは、実際にドローンが室内を自律飛行し、システムが稼働する様子を見ることができる。


室内をドローンが自律飛行しオフィス内を撮影する。定時になると飛行中に搭載されたスピーカーで「蛍の光」が再生される。(クリックで拡大)

 大成は、名古屋に基盤を持つ総合ビルメンテナンス大手。同社は以前より顧客から、夜間のオフィスセキュリティ向上のため、定時以降でもオフィス内を警備員が巡回できないかという要望を受けていた。しかし、警備員不足などの課題により、要望に応えることが難しかったという。

 そこで、同社はドローン技術を持つブルーイノベーションと共同で、オフィス空間を自律飛行可能なドローンを開発。オフィス内は、空調による飛行への影響や障害物が多く自律飛行することは困難だったが、同社がビルマネジメントで培ったオフィス環境に関する知見と、ブルーイノベーションの持つ自己位置推定技術などを組み合わせ、暗闇となったオフィスでも自律飛行を行えるようにした。

 このシステムは、社員の残業管理および抑制と、夜間の巡回によるオフィスセキュリティ向上の2種類の用途がある。定時、もしくは決められた時間になるとドローンはオフィス内を自律飛行し、残業を行う社員もしくはオフィス内風景の撮影を行う。撮影された画像をもとに、人事部や総務部の担当者は社員の残業管理や、夜間のオフィス状況の確認が可能だ。


ドローンが飛行中に撮影した動画(クリックで拡大)

 撮影された画像は、プライバシーおよびセキュリティ上、秘匿性が高い情報となる。そこで、このシステムではNTT東日本が提供する光アクセスサービスやVPNを活用し、セキュリティを確保した状態でクラウドサーバー上に撮影画像やドローン制御のデータを保存できるようにした。クラウドサービスには、Amazon社が提供するクラウドサービスの「AWS(Amazon Web Service)」を利用している。

 現在、顧客からの引き合いは多いという。2018年4月から一部の顧客を対象とした先行トライアルを開始し、一般の顧客には2018年10月からのサービス提供開始を目指すとした。本サービスは、1機のドローンと、飛行ルート設定やクラウド接続設定など同社によるサービス導入支援がワンパッケージとなり、価格は50万円からを想定するという。

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