ニュース
福岡県で“国内材専焼”のバイオマス発電事業、チップ工場も併設:自然エネルギー
九電みらいエナジーが福岡県筑前町でバイオマス発電事業を決定。燃料となる木材チップには、国内材のみを利用する計画だ。
九電みらいエナジーは、福岡県筑前町で福岡県初という国内材専焼の木質バイオマス発電事業の実施を決定し、このほど敷地造成工事を開始したと発表した。
同事業は、間伐材などの未利用木材を有効活用するもので、林業関係者などで組織するふくおか木質バイオマス木材安定供給協議会が木材を供給、中山リサイクル産業が新会社を設立し木材チップを製造、九電みらいエナジーが発電所の建設・運営を行う。発電所出力は5700kW(キロワット)で、2018年12月から設備の建設工事を開始し、2020年4月から運転を開始する予定だ。
木質バイオマス発電事業は、地域の天然資源を利用した、天候に左右されない自然エネルギーの創出および温室効果ガス削減に貢献する。また、森林保全や、林業などの地域産業の活性化、雇用創出などの波及効果があるとされている。
九電みらいエナジーは、木質バイオマス発電を通じて、再生可能エネルギーの普及拡大、福岡県近郊の林業や地域の活性化に貢献することを目指す方針だ。
関連記事
- 「竹はバイオマス発電に不向き」を覆す、日立が燃料化技術を開発
日本国内に豊富に存在するものの、ボイラーで燃焼させると炉内に「クリンカ」という溶岩を生成してしまうなどの特性から、バイオマス発電の燃料には不向きとされている竹。日立はこうした竹の性質を、一般的なバイオマス燃料と同等の品質に改質する技術の開発に成功した。 - 竹でもバイオマス発電、繁茂を防いで4400世帯分の電力を作る
世界で初めて竹を燃料に使うバイオマス発電所の建設計画が決まった。山口県の山陽小野田市にある工業団地の中で、発電能力2MWの発電所を2017年1月に運転開始する予定だ。県内の森林で問題になっている竹林の繁茂を解消しながら、再生可能エネルギーで地域を活性化する。 - 国内材を有効利用、住林とJ-POWERが木質ペレットの専門会社
住友林業と電源開発が木質ペレットの製造・販売会社を設立。国内の未利用材などを活用した木質チップの製造・販売を行う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.