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2004/02/09 16:30:00 更新
ADSLからFTTHへの移行は進む? FTTHユーザーの利用実態調査から
NTT-Xと三菱総合研究所が発表した「第3回FTTHユーザーの利用実態調査」によると、現在のFTTHユーザーの3分の1以上がADSLからの乗り換え組であるという。
インターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」を共同で提供するNTT-Xと三菱総合研究所は、「gooリサーチモニター」に登録している消費者モニターのうち、自宅で光ファイバー回線を導入しているユーザー(以下FTTHユーザー)を対象に実施した、「第3回FTTHユーザーの利用実態調査」の結果を公開した。同調査は2004年1月27日から2月2日にかけて実施され、2567人から有効回答を得ている。
3人に1人以上がADSLからFTTHへ移行
1年前の調査では、ISDNユーザーからFTTHへ移行するケースが最大であったが、今回の調査結果ではADSLから移行しているユーザーが大幅に増加しており、1年前の調査と比較して16.5ポイント増加している。またCATVからFTTHに移行するユーザーも増加傾向にあり、最近ではADSLやCATVなどのブロードバンド回線ユーザーが、積極的にFTTHに乗り換える傾向が続いている。
FTTHを導入した理由については、従来の回線の実効速度が遅い(54.9%)、FTTHの速さに興味・関心があった(46.3%)などの速度に関する回答が半数近くを占めている。そのほか、住んでいる集合住宅で導入できるようになった(27.0%)、FTTHの料金が定額制だから(25.4%)という理由が上位を占めている。一方、FTTHで利用したいサイト・コンテンツがあったからと回答したユーザーはわずか3.2%にとどまった。
20Mbps超えADSLへの関心は意外と低い?
また、利用時間については、週平均29.4時間で、1日平均4.2時間の利用となっている。これは前回および前々回の調査と比べるとわずかに増加している。
FTTHの実効速度について、アンケート回答時にスピードテストで測定した結果、前回の調査結果と同様、10Mbps-20Mbps未満が最も多く31.9%であり、また20Mbpsを超える回答者が20.8%を占め、10Mbpsを超える回答者は合計で約5割となった。前回調査の結果と比較した場合、10Mbps、20Mbpsを超えるユーザーが増加しており、平均的に実効速度が若干向上している。
なお、20Mbps超のADSLへの乗り換え意向については、前回調査と同様、乗り換え予定者は非常に少なく(1.0%)、評判がよければ移行したいという回答も1割にとどまっている。
ファイルのダウンロードの利用が増加
FTTHを導入後利用が増えたコンテンツ・サービスについては、ファイルのダウンロードが特に高く、約半数弱を占めた(45.2%)。ブロードバンド系コンテンツでは、動画ニュース(17.1%)、音楽ストリーミング・ダウンロード(14.1%)、オンラインゲーム(13.8%)が上位に入っている。
一方、通常のホームページの閲覧(24.0%)、オンラインショッピング(17.2%)、メール(12.9%)など、ナローバンドで利用可能なコンテンツでの利用もFTTH導入後に増加していることが明らかになった。
また、回答者が利用しているFTTH提供事業者では、NTT東日本がトップを占め(34.2%)、以下NTT西日本(23.2%)、ケイ・オプティコム(11.4%)、有線ブロードネットワークス(10.2%)が続いた。利用タイプは前回調査と同様、一戸建て住宅タイプが5割強、集合住宅(マンション)タイプが5割弱だった。
関連リンク
第2回FTTHユーザーの利用実態の調査結果
第1回FTTHユーザーの利用実態の調査結果
[西尾泰三,ITmedia]
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