ITmedia NEWS >

総務省、行政機関個人情報保護法の施行状況調査結果を発表

» 2005年01月19日 23時43分 公開
[ITmedia]

 総務省は1月18日、行政機関個人情報保護法(行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律)施行状況の調査結果を発表した。

 調査対象期間は、2003年4月1日から2004年3月31日までで、個人ファイルの保有状況、安全・正確性の確保措置などの状況は、2004年8月1日現在のもの。

 2004年から始まった国立大学の国立大学法人化や国立病院の独立行政法人化を受け、それら機関の保有ファイルが法の対象外となったことなどにより、個人情報ファイルは2003年度の調査(2309ファイル)よりも5%減の2204ファイルとなったほか、処理情報の開示請求が43%増の1306件と大きく増加したのが特徴。開示請求の増加は、司法試験第二次試験ファイルの開示請求の増加が主な要因としている。

 また調査結果によると、個人情報ファイルを保有する32機関のうち87.5%にあたる28機関で、安全・正確性の確保に関する規程を策定している。残る4機関については、情報セキュリティポリシーやコンピュータシステム単位の管理運用規程の運用により、安全・性格祖を確保するとしている。

 法の規定に基づき、官報に公示されている公示対象個人情報ファイル2204の内10.5%に当たる17機関231ファイルが業務委託などされているという。そのうち、外部に委託しているものは16機関229ファイルで、派遣労働者に業務を行わせているものは3機関の4ファイル。

 開示請求に関しては、4行政機関が保有する5ファイル(運転者管理ファイル:警察庁、日本人出国記録マスタファイル/外国人出入国記録マスタファイル:法務省、司法試験第二次試験ファイル:司法試験管理委員会、源泉徴収義務者ファイル:国税庁)に開示請求があった。請求数は1306件で、一部開示140件を除いて全部開示された。

 そのほか、第9条1項「法律の規定に基づく利用・提供」基づいて、ファイル保有目的以外の利用提供を行っているのは5機関、第9条2項「本人の同意による提供等」に基づいて行っているのは、8機関となっている。

 2005年4月1日からは、同法を全部改正する「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」が施行される。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.