ゲイツ氏が残したMicrosoftの“セキュリティ魂”は、まだ生きているのか?今こそ求められるゲイツ氏“歴史的メール”の再来

米Microsoftのセキュリティ戦略は長らく、他社が見習うべき手本となってきた。だが2015年のMicrosoftの優先事項は、どこか別のところにあるようだ。

2015年04月28日 08時00分 公開
[Eric ParizoTechTarget]
写真 ゲイツ氏のメールが、Microsoftのセキュリティにとって大きな転換点となった(写真は2008年5月の来日時)

 10数年前のことだが、当時米Microsoftの会長だったビル・ゲイツ氏が全社員に送ったメールを機に、セキュリティに対する同社の姿勢は業界各社が手本とするところとなった。だが最近のMicrosoftは、セキュリティを二の次にしているようだ。

 いきさつを簡単に振り返ろう。2002年、Microsoftがセキュリティの弱さに足を引っ張られていることに気付いたゲイツ氏は、今では有名となったメールを全社員に向けて送り、同社にとって大きな転換点となる「Trustworthy Computing(信頼できるコンピューティング)」構想を提唱した。

 当時、Microsoft製品は顧客からの信頼を失っていた。そして一時期、LinuxがデスクトップでのWindowsの優位を揺るがす大きな脅威となっていた。

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iPadとAndroidがタブレット市場で激しく火花を散らす中、Windowsは大きく出遅れている。米Microsoftはこの状況を打破すべく、低価格向け端末に対してWindowsを無料で提供する。この戦略は果たして吉と出るのだろうか。


Microsoftのセキュリティ意識に変化

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