感染のたびに異なる形式で自らを暗号化し、セキュリティ製品による検知を免れる「ポリモーフィック型マルウェア」。その技法をセキュリティ製品側でも生かそうとする動きがある。現状に迫る。
「ポリモーフィック型マルウェア」を知っている人は多いだろう。現況に適応して、セキュリティソフトウェアを回避し、標的のコンピュータに危害を加える能力を持ったマルウェアのことだ。この種類のマルウェアは、実行時の攻撃ベクトル(攻撃方法・経路)の性質が常に変化する。そのため、シグネチャベースのスキャンツールや他の標準的な検出手段を簡単に回避できる。
同じ動作を防御に使用したらどうなるだろうか。つまり、マルウェアが標的のシステムを簡単に感染させることができないよう、システムが変化しているように見せるということだ。非常に洗練された考えだと思うかもしれないが、この技法は普及の勢いを増している。
Android端末を狙う「iBanking」は極めて高度な機能を備えたマルウェアだ。日々進化を続けるマルウェアに対応するためには、どのような手段が有効なのだろうか。
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