Salesforce.comの「Salesforce」とMicrosoftの「Dynamics 365」。いずれかを初めて導入するにせよ、一方から他方へと移行するにせよ、両製品の長所と短所が組織のニーズに合っている必要がある。
2015年9月、MicrosoftとSalesforce.comの最高幹部が同じ壇上に立ち、顧客関係管理(CRM)システム市場を主導する両社を結び付けるパートナーシップを称賛し合った。Salesforce最大の年次カンファレンス「Dreamforce」での一幕だ。
あれから約2年、その壇上で交わされた敬愛と友好は瞬く間に消滅した。かつてライバルであると同時に友でもあった両社の関係は、辛辣(しんらつ)な敵対関係へと変わっている。SalesforceのCEOマーク・ベニオフ氏は報道関係者を前にMicrosoftをこき下ろした。2016年にMicrosoftが金に物を言わせてLinkedInを買収したときのことだ。このとき、Salesforceにも同じ狙いがあったと報じられた。
だが、両社の険悪な関係はユーザーにとってどのような意味を持つだろう。非常に多くの企業が協力を通じて少なくともある程度の統合を実現する中、CRMプロバイダー選びは二者択一の決断になっている。CRMの導入を検討中のユーザーは、SalesforceとDynamics 365を比較する際に何を求めるべきなのだろうか。
Forrester Researchでアナリストを務めるジョン・ブルーノ氏は次のように語る。「Salesforceはこの市場では傑出した存在だ。そのため、非常に多くのユーザーを常に抱えている。かつてはSalesforceがトップに君臨し、それに他のCRM企業が続いていた。だが、今ではSalesforceの次にMicrosoftがいて、その後に他のCRM企業が続く形になったと考えている。Microsoftが着実に順位を上げてきており、他のテクノロジーとの統合がそれを後押ししている」
CRM分野ではSalesforceが市場のリーダーであることは否定できない。2016年のCRM市場の成長に関するGartnerのレポートでは次のように報告されている。Salesforceの2015年の市場シェアは19.7%で、2014年の18.2%から増加した。一方、Salesforce以外のほとんどのCRM主要企業は市場シェアを落としている。ただし、Microsoftは例外だ。同社は2014年の4.1%から2015年の4.3%へと控えめながら市場シェアを伸ばした。SAPは13%から10.2%に、Oracleは9.1%から7.8%へとそれぞれシェアを減らしている。
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