日本企業が海外市場に進出する上で役に立つのが、B2B取引プラットフォーム「Alibaba.com」だ。アリババグループ傘下のAlibaba International Digital Commerce Groupが運営するグローバルなプラットフォームであり、圧倒的な市場リーチ力とAI技術を駆使し、190以上の国と地域で4800万社超の中小企業が利用している。
本稿はAlibaba.comで成功を収めた2社のリアルな声を基に、その魅力に迫る。
30カ国以上へ輸出している商社のグランツリーは、Alibaba.comで多額の年間売り上げを達成している。
同社がAlibaba.comに参入したのは2013年だ。「当時は売り上げの大半がB2Cで、その中でも相当な部分が海外バイヤーとの取引でした。海外取引に興味を持つメーカーに喜んでもらえると考えたのです」と三輪一美氏は振り返る。
しかし、約1年で撤退。B2CとB2Bはメーカーの戦略が大きく異なり、足並みが合わなかったことが原因だった。その後、海外展開に興味を持つメーカーの増加を受けて2015年に再参入するも、5年後に再び撤退――問い合わせが増加して対応が追い付かなくなったためだった。
「三度目の正直」として再参入したのは2022年だ。このときは、注文処理を効率化するための大規模なシステムを構築したことが功を奏した。対応人員はそのままで売り上げが大幅に伸長し、現在まで順調にビジネスを拡大している。
三輪氏は、Alibaba.comの魅力は「圧倒的な市場規模と顧客バリエーション」だと話す。実際に同社は、アフリカや南米など取引先を開拓するのが難しい地域にも進出している。さまざまな市場にリーチできる点は、メーカーとの信頼構築にも役立っている。
「国内の市場縮小に悩んでいた文具メーカーの墨汁をAlibaba.comで販売したところ、魚拓用に使いたいという釣り具屋から1000本単位で注文が入りました。新しいターゲット層に出会え、販路や商品開発のヒントになったと感謝されたのは印象的でした」
他国のサプライヤー(出店者)との交流を積極的にサポートしている点も、三輪氏がAlibaba.comを利用し続ける理由だ。
「交流会や勉強会は学びが多く、当社の海外進出成功に寄与しています。『Alibaba.comを一緒に盛り上げる』仲間が増えれば、皆がウィンウィンの関係になれる環境がさらに強化されるのではないでしょうか」
カーケアショップを世界34カ国に展開する「洗車の王国」の相原浩氏は、「中小企業が海外展開するならAlibaba.comは欠かせない」と力を込める。
同社が参入したのは2011年。国内でeコマース事業を展開していた当時、海外ニーズが高いことを知り、その受け皿としてAlibaba.comを選んだ。参入後、海外売り上げが瞬く間に国内売り上げを上回り、現在も海外から月間100件以上の問い合わせが入る。
「海外進出に際して、中小企業が何億円もかけて現地法人を作ることはほぼ不可能です。Alibaba.comを使えば、現地バイヤーからの引き合いを基に『どこに』『どれくらい』ニーズがあるのか、簡単に把握できます」
相原氏が好例として挙げるのがアフリカ市場だ。同社の主力であるカーケア事業でアフリカ進出する企業が少ない中、Alibaba.comを通じて早期にニーズを確認。競合他社に先駆けて10年以上前から商品を販売している。
「広告配信先を細かくセグメント化でき、アップセルや市場ニーズ分析にも役立つのが魅力です」
その他、相原氏がお薦めするのは「AI Smart Assistant」だ。初回の問い合わせなど簡易な連絡をAIが自動で処理する機能で、昼夜を問わず世界各国からのオーダーに対応できているという。
Alibaba.comの古参ユーザーであり、海外ビジネスを成長させてきた相原氏は「国内市場だけに向き合うのは、もはやリスク」と強調する。さらに「日本製」のブランド力が低下している現状を踏まえ、世界市場と向き合いながら「どんなニーズがあるのか」「自社に何ができるか」をフラットに考えることが生き残りの鍵だと説く。実際、同社は商品販売に加えて海外企業向けに洗車やカーコーティングのノウハウを提供する育成ビジネスも展開して好評を博している。
「海外でのニーズの把握から販売までシームレスにサポートしてくれるAlibaba.comは、多くの中小企業にとって唯一無二のサービスなのではないでしょうか」
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