「アクセンチュア」と聞くと、コンサルティング業務を連想する人が多いかもしれない。だが、同社サービスグループの一つ「アクセンチュア ソング」はコンサルティングに限らず、データ分析やマーケティングなどの知見を生かして「生活者視点」でクライアントのビジネス改革を支援している。
「特に最近は生成AIやAIエージェントを活用し、対話を通して新たな施策や価値をよりスピーディーに生み出すプロジェクトが増えています。単にクライアントの業務効率化だけを目指すのではなく、その先の生活者を意識した新たなアイデア創出こそ、アクセンチュア ソングが得意とする領域です」と話すのは、アクセンチュア ソングで活躍する出口裕希氏だ。
「データ×AI」を武器にクライアントのニーズに応え、価値を生み出すアクセンチュア ソングの若手コンサルタントたちに、仕事の喜びややりがいを聞いた。
クライアントとワンチームとなってプロジェクトを推進してきた出口氏、そして同じチームに所属する川端文乃氏はユニークな経験の持ち主だ。
出口氏は大手消費財メーカーに新卒で入社。研究開発業務に約6年携わり、「マテリアルズインフォマティクス」などの研究に取り組んだ。業務に携わるうちに「もっとAIに重きを置いて多様な分野や業界のデータを扱えるスペシャリストになりたいと考え、コンサルティング業界への転職を決意しました」と話す。
多くの選択肢がある中、クライアントが生活者の解像度を高めるために行う上流の戦略策定から下流のAI実装まで、最先端のAI技術を武器に支援できる点に魅力を感じ、アクセンチュア ソングを選んだ。
一方の川端氏は、アパレルメーカーの販売職からキャリアをスタート。アパレル業界でデジタルビジネスが拡大したタイミングと重なり、ECサイトの運営などデジタルチャネルを管轄する部署に異動した。
「EC在庫を管理するうちに、サイトの顧客層によってサイズやカラー別の在庫数と販売数に明確な相関関係があるなど、データから分かることがたくさんありました。在庫管理に限らず、販売計画やコンテンツ作成など売上を向上させるための意思決定には、データ活用が不可欠だと実感しました」と、データ分析の世界に足を踏み入れるきっかけを振り返る。
この経験を生かして2社目となるWeb専業の広告代理店では、立ち上がったばかりのデータ分析部門に所属。ビッグデータを用いた顧客分析などを行っていたが、徐々に課題を感じるようになった。
「広告代理店の枠組み内では、分析を通して課題が見えても広告起点での施策がメインとなるため、クライアントの希望に十分応えられていないと感じるようになりました。データ分析のスキルをさらに伸ばしつつ、戦略などに踏み込み、もっと上流から課題解決に幅広く取り組みたいと思い転職を考えました」(川端氏)
複数の企業で選考が進む中、データドリブンな業務を推進するアクセンチュアの体制が決め手の一つになった。「大規模な分析組織と、戦略策定などクライアントのビジネスにおける上流からアクセンチュアが入り込み、提案できる支援範囲の広さが魅力です。各領域にスペシャリストがおり、自分が知らない手法や知識を持った人から学べる点も魅力でした」
川端氏のように「データのスペシャリストになる」という明確なキャリアビジョンが元からなくても、これまで何らかのデータを扱ったり分析を行ってきたりした人は多いだろう。アクセンチュア ソングは生活者起点でクライアントを支援しているからこそ、幅広い業界でデータを扱った経験を武器に多くのメンバーが活躍する。
一般的にデータ×AIの人材は組織内で孤軍奮闘するイメージがあるが、アクセンチュアにはアクセンチュア ソング以外にもデータ×AIに専門性を持つ組織がある。同じ立場のメンバーと互いの知見を生かして気軽に意見交換しながら仕事ができる点は、アクセンチュアで働く醍醐味(だいごみ)だ。
アクセンチュア ソングの特色は、「生活者の視点に立脚しながらクライアントのビジネス成長を支援する」ことだ。「生活者の視点に立脚しながら」とはどういうことなのか、2人が携わった大手化粧品メーカーとの共同プロジェクトを紹介しよう。
プロジェクトは、クライアントが蓄積してきた知見やノウハウに新たなAI技術を掛け合わせ、デジタルマーケティングや新たなR&D(研究開発)をより迅速に行うことで革新的な価値を作り上げる、クライアントの主力事業全体に関わるものだった。
川端氏らは、チャネルごとのマーケティングROI(投下資本利益率)最適化や新製品の市場動向調査、生活者一人当たりの効果を高めるためのシナリオ作成などで分析を実施。社内の別チームで活躍するマーケターやデザイナーなども加わり、マーケティング戦略の立案からクリエイティブの作成まで一気通貫で支援し、確実な手応えを得られたという。
「データを分析して報告書にまとめて終わりではなく、得られた示唆を基にどんな戦略を立てて実行するかを考えたり、そのためにクライアントの業務フローでどんな分析が必要かを整理したり、文字通り上流から下流まで携われました」と川端氏。転職のきっかけとなった「施策が限られてしまう」という“モヤモヤ”も解消されたと話す。
川端氏はこのプロジェクト以外にも、開発したAIをクライアント組織でどう活用できるかの仕組みづくりを検討した経験もある。「クライアントのビジネスが成長するために、業務のどこを変え、どんな分析をすべきかの検討から始める場合もあります。分析できる人材が社内にいないという課題には、人材を育成するプログラムを立案して実行するまでを伴走支援しました」
出口氏はアクセンチュアに入社後、建設や製薬など以前は関わりのなかった業界のプロジェクトにもデータ分析とAI開発の軸で携わってきた。プロジェクトに参画するごとに知識の幅が広がり、次のクライアントとの深い対話につながっていく実感があるという。生活者視点を軸とするアクセンチュア ソングならではの醍醐味も感じている。
「前職で取り組んだ消費財メーカーでの基礎研究は、技術ドリブンで商品に落とし込むことを考えていたので、生活者との距離にどうしても隔たりがありました。しかし現在は、ポジティブとネガティブ、両方のVoice of Customer(VoC)をダイレクトに分析して、どのように施策につなげていくかを考える面白さを感じますし、自分も生活者の一人として案件に携われています」(出口氏)
アクセンチュア ソングという新しい環境への挑戦に、不安がなかったわけではない。出口氏は入社前まで「外資系企業は日本企業に比べてノルマが厳しく、時間に追われるのではないかという不安があった」と振り返る。
だが、その懸念は杞憂(きゆう)に終わった。
「クライアントワークなので成果を出すことは求められます。しかし、成果を一人一人が出せるように人を育てる文化があり、チームとして支援する体制が整っています。成長するための機会や環境を提供してくれる会社です」(川端氏)
出口氏の入社当時、業務を管理するスーパーバイザーとしてサポートしたのが川端氏だ。出口氏はデータ分析を得意としていたが、パワーポイントの資料作成やプレゼンテーションの機会が前職で少なかったため、いわゆる「コンサルのお作法」に不安があった。川端氏をはじめチームメンバーからのサポートでそれらを身に付けられたと振り返る。
「転職当初は論点を整理して資料化することに苦労し、川端さんから改善点を1時間みっちりレビューしてもらいました。だからこそ今は、自分と同じようにコンサル未経験で入社してきたメンバーを手助けしようと心がけています」(出口氏)
必要なスキルを身に付けられる環境で、決して放任主義ではない。
「プロジェクトのチーム体制がしっかり整っているのがアクセンチュアの良いところです。スーパーバイザーに自分の仕事を必ずレビューしてもらうことで品質を保証しているため、メンバー1人で仕事を抱えて悩むことはありません」(川端氏)
「外資系というとドライなイメージを持つ人も多いですが、日頃からチーム内でのコミュニケーションも活発で気になったことや知りたいことがあれば、チャットや通話で気軽に質問し合えます。コミュニケーションツール内で誰もが見られる質問チャネルがあり、誰かが質問を投稿すると、皆がそれぞれの知識や過去のプロジェクトでの経験を基に積極的にコメントしてくれます。困っている人や答えを求めている人がいれば積極的に助け合おう、という意識を持つ人が多くいます」(出口氏)
データ×AIの組織にはデータ分析を経験した理系職種出身の人材だけでなく、営業・マーケティングなどの経験をしてきた文系人材も多数在籍する。
「コンサルタントとしてのスキルとデータサイエンティストとしてのスキルが求められますが、足りない部分は入社後に補えるようになっています」(出口氏)
生成AIに関する最新の研究論文を読み込み、新たな技術の調査に取り組むメンバーもいる。「技術的に深いところまで掘り下げ、どのようにビジネスとして活用するかを考える人たちも活躍しています」と出口氏は語る。
クライアントと日々接しながら、最新技術のキャッチアップも行う“全部盛り”派の出口氏にとって、アクセンチュア ソングは非常にやりがいのある職場だ。「メンバーに共通している特徴は、新しい技術をどんどん取り入れて使っていきたいというパッションを持っていることでしょうか。広くチャレンジさせてもらえる環境なので、データ×AIを軸にキャリアの幅を縦にも横にも広げていきたいという人には向いていると感じます」
日進月歩で進化するAI技術を取り入れながら、クライアントが活用できる、地に足が着いたアルゴリズムを提供し続けられる会社を目指して、自分を磨きつつ人材育成にも取り組みたいと意気込む。
また、「かつてやりたいと考えていた仕事ができています」という川端氏。出口氏のような人材と連携しながら「新たな技術でより良いモデルを作りつつ、クライアントのビジネス成長という目的を達成できるよう、データサイエンスとビジネスをつなげられる人材を目指しています」と語る。
アクセンチュア ソングには、出口氏や川端氏のように多様なバックグラウンドを持つ若手コンサルタントが集い、データとAIを駆使してクライアントの価値創造に日々まい進している。互いを尊重し、助け合いながら成長できる環境こそが、彼らが新しい技術に果敢に挑み、クライアントのビジネスを深く理解した上で真の課題解決へと導く原動力となっているのだろう。彼らの挑戦は続く。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia AI+編集部/掲載内容有効期限:2025年7月25日