Tablet PC機能を標準装備する「Vista」
VistaではTablet PC機能が標準搭載される。メモソフト「Windows Journal」が同梱されるほか、手書き文字認識機能なども使えるようになり、タブレットメーカーのワコムが普及を期待している。
来年発売予定のWindows Vistaでは、手書き入力などの機能が一部のバージョンを除いて標準装備になる。従来はWindows XP Tablet PC Editionを搭載した「Tablet PC」のみだった。ペンタブレットメーカーのワコムは「ペン入力操作が身近になる」と期待している。
Vistaでは、家庭用の下位バージョン「Home Basic」を除く全バージョンにTablet PC機能が含まれ、メモ書き機能や手書き文字認識機能、ジェスチャーによる操作機能が利用できる。
メモ機能では、Vistaに同梱されるメモソフト「Windows Journal」上で、ペンを使ってメモを書いたり、スケッチなどが行える。手書きメモの内容を検索したり、手書きの図を図形オブジェクトに変換するといったことも可能だ。
「スニッピング・ツール」機能も備える。Webサイトやドキュメントの任意の部分を、ペンで円や四角などを描いて切り取ることができ、手書きコメントを付けて画像として保存が可能だ。
Officeの次期バージョン「2007」とも連携し、Word上でメモを取ったり、PowerPointスライドショーの最中にスライド上に文字や図を書き込む、といったこともできるという。
ワコムは、電子ペンと指の両方で操作できるセンサーシステムを開発、Vista搭載PC向けに今年第4四半期から出荷する計画。同社独自の電磁誘導式センサーと、タッチパネルセンサーを組み合わせた。
また、Vistaに同社ペンタブレット製品を対応させるドライバを、同OSリリースに合わせて提供する予定だ。
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