思いついたアイデアを逃さないための携帯電話メモ術:デジタルワークスタイルの視点
毎日持ち歩いている携帯電話でメモを取る――。メール、カメラ、ボイスレコーダーを駆使して、印象に残るメモを作る方法をご紹介します。
普段、メモ帳や筆記用具を持ち歩いていますか――。人間というのは不思議なもので、街中を歩いていたり電車でボーっとしている時に急に面白いアイデアを思いついたり、やらなければいけない仕事を思い出したりするものです。
そんな時、手帳術の達人であれば、さっとメモ帳を取り出しメモを取るのかもしれませんが、メモ帳や筆記用具を持ち歩くのが面倒くさいという人も多いでしょう。ジャケットなどを着ている冬ならまだしも、今のような夏場だと、Tシャツだと入れるところがありませんし、ワイシャツでもポケットにモノを詰め込むのは避けたいところです。
でも、諦めるのはちょっと待ってください。そんな皆さんも、ほぼ確実に持ち歩いているモノがあります。それは携帯電話です。そこで、今回は携帯電話をメモ帳の代わりに活用する方法をご紹介しましょう。
携帯電話メモ術の3つの方法
- 携帯電話から自分にメールを送る
- 携帯電話のカメラで映像をメモする
- 携帯電話のボイスレコーダーに音声をメモをする
携帯電話から自分にメールを送る
一番シンプルな方法は、携帯電話メールを活用する方法です。Biz.IDの「達人の仕事術」でも岡田さんが「携帯電話の未送信メールにメモする」という仕事術を披露していましたが、一番簡単な方法ですね(6月30日の記事参照)。
ただ、未送信メールにメモするのは常にそこを見る習慣がついていないと、携帯電話にメモしたこと自体を忘れてしまいます。ですから、慣れていない方はそのメールをそのまま自分のPCメールに送ってしまいましょう。
携帯電話の電話帳に自分のメールアドレスを入力しておけば送信も簡単です。後は、PCでメールを受信したときにあらためて自分のアイデアメモ帳や、タスクリストに反映させれば忘れる心配はありません。
携帯電話のカメラで映像をメモする
さらに手軽なのは、携帯電話のカメラを使う方法です。メールで文字を打つのが面倒なシチュエーションではサッとカメラで撮影してしまえばいいのです。例えば友達が持っていた本を自分も買おうと思ったとき、店頭や街角で気になる商品やサービスを見つけた時など、とりあえず写真を取って自分のPCにメールで送ってしまいましょう。
何かのきっかけで思いついたアイデアも、後から何も手がかりなしに思い出すのは大変ですが、思いついたきっかけの写真があれば案外楽に思い出せるものです。写真を撮るだけなら一瞬でできますから、とにかく試してみてください。
また、携帯電話の文字入力が苦手という人は、ひとまず紙とペンを周りの人に借りて、メモ自体を写真に撮ってしまうという手もあります。最近の携帯電話カメラであれば、接写すればある程度の文章が撮影できます。
携帯電話のボイスレコーダーに音声をメモする
携帯電話の文字入力は苦手なので長文の入力ができない、という場合にお勧めなのが「声」でメモしてしまう方法です。ボイスレコーダーを持っている方は実践している方も多いと思いますが、声であれば思いついた事を思いついたままにメモすることが可能です。
しかも、専用ボイスレコーダーと違って携帯電話であれば、誰かと電話でしゃべっている雰囲気でメモできます。ボイスレコーダーに向かって話すのを恥ずかしがる必要はありません。普段の電話と同じように携帯電話のボイスレコーダーに音声メモを吹き込みましょう。
もし携帯電話にボイスレコーダー機能が無かったり、録音時間が短いようであれば、家の留守番電話や、スカイプなどのソフトフォンのボイスメール機能を活用するという手もあります。
どの手段を使うにしても重要なのは、その後、書いたメモをリストに反映したり実際に作業に移すことですので、印象に残りやすい手段を使うのがよいでしょう。その他、最近の携帯電話は動画を撮れるものも増えてきていますし、多様な記録方法を1台で実現してしまうスグレモノといえます。どうも紙のメモ帳が面倒だ――という方は、是非「携帯電話メモ術」を試してみてください。
筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)
NTT、ITコンサルを経て、現在はアリエル・ネットワーク株式会社プロダクト・マネジメント室マネージャ。ビジネスパーソンの生産性向上のためのソフトウェアの企画・開発やコンサルティング業務に従事するほか、グループウェアやブログ、仕事術などに関する執筆・講演活動を行っている。ブログは「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com」
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