仕事のレパートリーを広げるには?【問題編】:シゴトハック研究所
仕事をシンプルな形に変換する──、ゴールから逆算して考えてみる──。普遍的なシゴトハックがある中で、シゴトのレパートリーを広げる方法に話が及びます。
前回、ノリオ課長とマサヨシ課長から「シンプルな形に変換する」というコツを伝授されたヒロシ主任とタカフミ君ですが、これについて思うところを意見交換しています。
ヒロシ主任 それにしても、シンプルな形に変換するというのは、言われてみればその通りだよな。難しい課題を抱えているときというのは、難しく考えてしまっているからこそ、そこから抜け出せなくなるわけで。
タカフミ君 ですよねー。「要するにこうすればいいのか」って気づくときというのは、問題の構造が単純化できた時ですもんね。
ヒロシ主任 でも、単純化するのって、言うほど簡単じゃないような気はするけど……。
タカフミ君 うーん……。
マサヨシ課長 ウム、そうだな。じゃぁ、どうすればいいと思うかね?
タカフミ君 あ、マサヨシ課長! 何かヒントはありませんか?
マサヨシ課長 「ゴール」から考えてみるのはどうだろう。
ヒロシ主任 あぁ、要するに何をすればいいのか、という行き着くべきゴールから逆算する──ということですね。
タカフミ君 なるほど。ということは、まず単純化すべきはゴールということになりそうですね。
ヒロシ主任 あるいは、手を付ける前というのは、目標を高く設定しがちだから、ちょっと低くしてみるようにするとか。
タカフミ君 あるいは、今までの自分の経験を活かせる部分を探してみるのは?
ヒロシ主任 おお、自分の得意なパターンに持ち込む作戦というわけか!
マサヨシ課長 ウム、だんだん近づいてきた感じだな。ただ、得意なパターンというのは文字通り良い面もあるが、良くない面もある。たとえば、料理人を目指すなら、オムレツしか作れないということでは困るだろう。料理のレパートリーは広い方がいい。レシピを豊富に持つということだ。仕事でも同様だろう。レパートリーが狭ければ、それぶんだけ行動の幅も狭まってしまう。
ヒロシ主任 もし、それで困らなければ、新しいパターンを思いつく努力をしなくなるでしょうね。
タカフミ君 それはありますね。例えば、自分にとって使いやすいソフトがあって、そればかり使っていると、もっと便利なソフトがあっても、なかなか乗り換えられなくなったりとか。
ヒロシ主任 でも、なかなか難しいですよね。せっかく今のままでも満足なのに、余計なことをしてかえって不便になったら、と思うと二の足を踏んでしまいそうで……。
マサヨシ課長 ウム、確かにそういうジレンマがあるな。じゃぁ、今回はこの問題について考えてみようか。
筆者:大橋悦夫
仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『「手帳ブログ」のススメ』(翔泳社)がある。
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