編集部にもいる“キーボードこだわり派”を紹介します:Biz.ID Weekly Top10:
コトノハを運営する大日田貴司さんは、キーボードやマウスなどの周辺機器には良いものを使うようにしているそうです。そこで今回は、ITmedia編集部にもいる“キーボードこだわり派”の意見を聞いてみました。
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今回の1位は「“文系出身プログラマー”が独立するまで――コトノハ・大日田貴司さん」。はてなブックマークでも300人以上にブックマークされる人気記事となりました。
大日田さんは、周辺機器には「1日中触っていたい」と思えるような“ちょっといいもの”を使うようにしているそう。例えばキーボードならPFUの「Happy Hacking Keyboard Professional 墨」を愛用していると教えてくれました。Happy Hacking Keyboardといえば、コンパクトさと独自のキータッチ、キー配列が有名でファンも多いキーボードです。
ところで、編集部にも“キーボードこだわり派”は存在します。東プレのRealforceとIBMのSpace Saverを愛用している2人に、キーボードについての意見を聞いてみました。
まず、Space Saverを使うK記者。力を込めてキーボードを叩くことが多いので、“返ってくる”感覚があるのが気に入っているそう。このキーボードを手に入れるために「7年ほど前に、米国のネットショップで買って輸入したんですよ」と言います。「もっとも、あとで日本の電器店でも売っていることが分かりましたが……」
しかし、古いモデルのため現在では入手が難しく、手に入るうちにあと2台ほど買っておけばよかった、と後悔しているそう。その後も2004年頃までは、IBMのSpace Saverというキーボードは販売されていたようですが「これらは当時のモデルとは全く別物です。昔のモデルを入手するのは難しいですね」と残念がっていました。
一方、RealforceユーザーのY記者。「キーボードはキー配列と押し心地が重要。自分に合うキーボードを使うことは非常に大切」と主張します。キータッチが決め手でノートPCにThinkPadを選び、さらに自席で使うときにはRealforceをつないで使うというこだわりよう。
「いいキーボードで入力すると、文字を打つことそのものが気持ちが良くなります。逆に、自分に合わないキーボードを使っていると、肩こりがひどくなったり、ミスタイプが増えたり、ロクなことがありません。1日中キーボードを叩く仕事なので、毎日快適に仕事をするためにも、キーボードやノートPCにお金をケチってはいけない」と力説していました。
K記者のように、気に入ったモデルが生産を中止してしまう心配はないのでしょうか。「以前は私もSpace Saverのような『古き良き時代の名作』を使っていました。でも、新品で気に入ったのが買えないこともあり、打鍵感は全く違いますがRealforceに変えました。現在、安定して供給されている製品としては一番品質が良いキーボードの1つがRealforceでしょう」と、安定供給も魅力の1つだと答えてくれました。
前回のTop10「PCカスタマイズとアナログノート」には、「自分にとっての最高の道具にカスタマイズしたのに、入手できなくなってしまった」ということが起こり得る、という文章があります。変化の早いデジタル関連では特に「自分にとっての最高の道具」が手に入らなくなることが起こり得ます。
キーボードに「過去の名作」が存在する理由は、PCが一部のユーザー向けではなく、広く使われるようになったことが原因のようです。過去のキーボードに値段は高いが良いものが多いのは、PCが普及し、低価格化するのと引きかえに、コストダウンのためにキーボードの制作コストも抑えることが求められるようになったからだ、とY記者は教えてくれました。
コストダウンを余儀なくされるPC付属のキーボード。その一方で、RealforceやHappy Hacking Keyboardのような“こだわり派”に熱狂的に支持されるものがあります。筆者は「あまり高価すぎず、そこそこ質の良いものが欲しいな」という、実に“生ぬるい”動機で、あまり予備知識も持たないまま「Happy Hacking Keyboard Lite2」を買って使っているという“そこそこユーザー”です。今回知ったそれぞれのこだわりに、“キーボード道は奥が深い”と思いました。
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筆者はキーボードのコレクターではない。にもかかわらず、使用可能にあるキーボードが7台、うち5台は1万円を超える。ゼイタク者に見えるだろうが、そこにはやむにやまれぬ事情がある。そしてつい先日も、東プレの「キャパシティブ・コンパクトキーボード」を買ってしまったのだ。
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