一日の仕事の見通しを正確に知るには?【問題編】:シゴトハック研究所
年度末を控え、複数のプロジェクトの締め切りに追われているヒロシ主任とタカフミ君。すでに一刻の猶予も許されない状況にあり、日々の見通しに従って確実に仕事を片づけていく必要に迫られています。
ヒロシ主任 うー、今日も3つ締め切りがある……。ここのところ毎日何かしら締め切りに追われているような気がするなー。
タカフミ君 僕もですよ。やることが多すぎて、どれから手をつければいいのか分からないうちに時間が過ぎていく感じで……。
ヒロシ主任 でも、タカフミ君は何とかこなせているみたいじゃない。
タカフミ君 いやぁ、本当に何とか締め切りだけは守れているという状況で、内容は正直やばいです。
ノリオ課長 内容がやばいのかい?
タカフミ君 あ、課長。すいません、最近いろいろ追われ気味でして……。
ヒロシ主任 余裕がないんです。
ノリオ課長 今、一番困っていることは何だろう?
ヒロシ主任 そうですねー。本当に今日中に終わるのかが分からないまま突っ走っている感じで、毎日終電ギリギリで何とか強引に終わらせているというこの状況でしょうか。
ノリオ課長 ああ、それはしんどそうだね。確かに終わりが見えないままに走るのは不安だし、健全ではないよね。
タカフミ君 僕の場合は、締め切りに合わせて何とか終わらせてはいるんですが、自分では全く納得のいかないクオリティなので、後からやり直しになるんじゃないかとヒヤヒヤしています。
ノリオ課長 それもよくないね。やり直しになったら余計に時間がかかるしね。
タカフミ君 そうなんです。結局はその場しのぎということになっちゃってます。
ノリオ課長 なるほど、状況は分かった。問題は2つありそうだね。1つは締め切りに合わせてスケジュールをうまく調整すること。もう1つは自分なりに納得のいくクオリティの成果を出すために必要な時間を見積もること。この2つの問題が解決すれば、朝の時点で納得のいく仕事ができそうな手応えと見通しが得られることになるよね。
ヒロシ主任 締め切りを守ることと納得のいく仕事って両立するんですか?
ノリオ課長 確かに、同時に考えると難しいよね。
タカフミ君 ということは、別々に考えるってことですか?
ノリオ課長 その通り。じゃぁ、詳しく説明しようか。
→解決編に続く
筆者:大橋悦夫
仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『「手帳ブログ」のススメ』がある。
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