Excelのお節介をなくす10の方法:3分LifeHacking
何かとお節介な動きをすることが多いOffice。これらの設定を変更し、直感的に使うためのTipsを紹介する。まずはExcelから。
WordやExcel、PowerPointといったOfficeソフトを操作していると、まったく意図していない“お節介”な動作にイライラすることがある。
アルファベットの1文字目が勝手に大文字に書き換わったり、URLに自動的にハイパーリンクが張られるのが代表例。新規にExcelのブックを作成するとデフォルトで3枚のワークシートが用意されていたり、Wordの新規文書のフォントが「MS P明朝」「1Tips 0.5」という値であるなど、毎日利用するユーザーからすればある意味“馴染み深い”ものだったりする。
そうした「お節介」な機能をオフにしたり、設定値を書き換えるためのTipsを紹介しよう。まずはExcelだ。Excel 2002/2003のほか、Excel 2007でも検証した。
Excelの「お節介をなくす10の方法」インデックス
- アルファベットの1文字目が勝手に大文字になるのを防ぐ
- 入力文字が勝手に記号に変換されるのを防ぐ
- URLにハイパーリンクが勝手に張られるのを防ぐ
- 「開く」を選択した際、最初に開くフォルダを変更する
- あまり使わないメニューが勝手に隠されるのを防ぐ
- セルの列幅を狭くした際、グラフが勝手に縮小されるのを防ぐ
- 新規ブック作成時のワークシート枚数「3」を変更する
- 新規ブック作成時の文字設定「MS Pゴシック」「11」を変更する
- セルに文字入力する際、続きが勝手に入力されるのを止める
- 起動時に作業ウィンドウが勝手に表示されるのを防ぐ
Tips 01:アルファベットの1文字目が勝手に大文字になるのを防ぐ
すべて小文字の英単語や「iPod」などの特徴的な固有名詞を入力する際にイライラの原因になりがちな機能。「ツール」−「オートコレクトのオプション」で、オートコレクトタブにある「文の先頭文字を大文字にする」のチェックを外す。
Excel 2007の「オートコレクトのオプション」はどこにあるの?
左上のOfficeボタンを押し、「Excelのオプション」−「文章校正」に「オートコレクトのオプション」ボタンがある。Tips 01の場合はこのボタンを押して、オートコレクトタブにある「文の先頭文字を大文字にする」のチェックを外せばいい。
Tips 02:入力文字が勝手に記号に変換されるのを防ぐ
半角で「(r)」と入力すると、自動的にマル囲みのR(登録商標)に変換する機能。無効にしたい場合は、「オートコレクトのオプション」で、オートコレクトタブにある「入力中に自動修正する」のチェックを外す。
Tips 03:URLにハイパーリンクが勝手に張られるのを防ぐ
「http://」から始まる文字列を入力すると自動的にハイパーリンクが張られる機能は、「オートコレクトのオプション」で、入力オートフォーマットタブにある「インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」のチェックを外す。
なお、一時的にハイパーリンクを解除するだけなら、URLの入力を終え、ハイパーリンクが張られた直後に[Ctrl]+[Z]を押せばよい。
また、[Ctrl]+[K]を押してハイパーリンクの設定を表示し、そのまま左手をひねって[Alt]+[R]を押しても解除できる。複数範囲のハイパーリンクを無効にするには、まず空白のセルに入力した「1」をコピーして、ハイパーリンクを削除したいセルを複数選択し、「形式を選択して貼り付け」から「演算」の「乗算」を選んで[OK]を押すと、不思議なことにハイパーリンクが無効になる。(3月28日の記事参照)。
Tips 04:「開く」を選択した際、最初に開くフォルダを変更する
Excelの初期設定では、ファイルを「開く」をクリックした際は必ずマイドキュメントが開くようになっているが、ネットワークドライブなどを保存先にしている場合は不便だ。「ツール」−「オプション」で、全般タブにある「カレントフォルダ名」を変更することで、任意のフォルダを指定できる。
Excel 2007の場合は?
左上のOfficeボタンを押し、「Excelのオプション」−「保存」で「ファイルを自動保存する場所」を指定できる。
Tips 05:あまり使わないメニューが勝手に隠されるのを防ぐ
Excel 2007は「リボン」というインタフェースに代わったが、Excel 2002やExcel 2003ではツールバーのメニューのうち、利用頻度が低いメニューは自動的に隠れる設定になっている。肝心なときに隠れてしまい、使いづらく感じることもしばしば。「ツール」−「ユーザー設定」で、オプションタブにある「常にすべてのメニューを表示する」にチェックを入れることで、メニューが隠されなくなる。
Tips 06:セルの列幅を狭くした際、グラフが勝手に縮小されるのを防ぐ
グラフを貼り付けたセルの列幅を変えると、グラフのサイズまで変わってしまうことがある。そんな場合は、グラフエリア上で右クリック。右クリックメニューの「グラフエリアの書式設定」を開き、プロパティタブの「セルに合わせて移動やサイズ変更をしない」を選択しよう。
Excel 2007の場合は?
- 対象のオブジェクト(グラフや図形など)上で右クリックし、「サイズとプロパティ」を選択。「プロパティ」タブで「オブジェクトの位置関係」欄を確認し、「セルに合わせて移動やサイズ変更をする」をクリックする。
- 右クリックメニューに「サイズとプロパティ」が存在しない場合は、オブジェクトをクリックして、リボンの「書式」タブをクリックしよう。「サイズ」の右横に「サイズとプロパティ」ボタンがある。
Tips 07:新規ブック作成時のワークシート枚数「3」を変更する
Excelのワークシート数はデフォルトでは3シートに設定されているが、1シートで十分な場合がほとんどだ。「ツール」−「オプション」で、全般タブにある「新しいブックのシート数」の値を「1」に変更しておこう。
Excel 2007の場合は?
左上のOfficeボタンを押し、「Excelのオプション」−「基本設定」で新しいブック作成時のシート数を指定できる。
Tips 08:新規ブック作成時の文字設定「MS Pゴシック」「11」を変更する
Excelのフォントは「MS Pゴシック」、フォントサイズは「11」ポイントがデフォルト。「ツール」−「オプション」で、全般タブにある「標準フォント」を設定できる。次回の新規シートから設定に反映されるようになっている。
Excel 2007の場合は?
左上のOfficeボタンを押し、「Excelのオプション」−「基本設定」でフォントを変更できる。
Tips 09:セルに文字入力する際、続きが勝手に入力されるのを止める
いわゆるオートコンプリート機能。「ツール」−「オプション」で、編集タブにある「オートコンプリートを使用する」のチェックを外す。
Excel 2007の場合は?
左上のOfficeボタンを押し、「Excelのオプション」−「詳細設定」で「オートコンプリートを使用する」のチェックを外す。
Tips 10:起動時に作業ウィンドウが勝手に表示されるのを防ぐ
Excel 2007以前のExcel 2002/2003では起動時、右ペインに作業ウィンドウが表示されるが、作業領域も狭くなってしまう。作業ウィンドウ最下段にある「起動時に表示する」のチェックを外すことで、この作業ウィンドウは表示されなくなる。
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