脆弱性を修正した「OpenOffice.org」日本語版、Wikipediaに対応
OpenOffice.orgは10月4日、統合オフィスソフト「OpenOffice.org 2.3日本語版」を公開した。TIF画像を処理する際の脆弱性を修正したほか、「Wikipedia」などにも使われている「MediaWiki」へのエクスポートをサポートした。
OpenOffice.orgは10月4日、統合オフィスソフト「OpenOffice.org 2.3日本語版」を公開した。9月に公開した英語版をローカライズしたもので、TIF画像を処理する際の脆弱性を修正した。Windows版とLinux版を無償ダウンロード提供している。
OpenOffice.org 2.3では脆弱性を修正したほか、表計算ソフト「Calc」やワープロソフト「Writer」などの機能を強化した。
Calcでは操作手順を簡略化したグラフウィザードを新たに採用。ツールバーのグラフボタンやメニューの「挿入」−「グラフ」をクリックすると、自動的にグラフをシート内に配置するので、プレビューを確認しながらグラフ作成ができる。グラフに表示する凡例に折れ線のシンボルも含めるようになっている。
また、点のみのレーダーチャート、立体的な線による散布図など、作成できるグラフの種類も追加した。立体的な円グラフの一部項目を切り出すことも可能だ。さらに、これまでユーザーが定義した最大値や最小値などを設定できなかった対数対数グラフを改善。最大値や最小値、目盛り間隔の設定が可能になっている。
ワープロソフト「Writer」では、Wikiの1つで「Wikipedia」などにも使われている「MediaWiki」へのエクスポートをサポート。ファイル書式のドロップダウンリストから「MediaWiki(txt)」を選択するとテキストファイルとして保存できる。保存した内容をMediaWikiの編集画面に貼り付ければ、Writerでの論理構造を保ったままページを作成できるという。
Writerではこのほか、左にレイアウトされていた入力画面を中央に表示するようになった。拡大縮小した場合でも常に画面を中央に表示する。
このほかプレゼンテーションソフト「Impress」で、「曲線オブジェクト」「多角形」「フリーハンドの線」といったアニメーション効果を追加。ユーザーが描いた軌跡の上でオブジェクトを動かすことができるようになった。
関連記事
- OpenOffice.orgに深刻な脆弱性、修正バージョン2.3がリリース
OpenOffice.org 2.3では、TIFFファイルの処理に関する深刻な脆弱性が修正された。 - ちょっと便利なPDF Tipsトップ10
PDFファイルでできることは思っているよりずっと多い。PDF文書を変換、編集、管理するテクニックをお届けする。 - ブラウザやOfficeソフトを[F5]で便利に使う
[F5]キーと言えば、Webブラウザの「ページの更新」機能が有名だ。実は[F5]キーをほかのキーと組み合わせるといろいろな機能を利用できるのだ。 - Google Docs & Spreadsheetsに2つの新機能
「文書の並べ替え」と「非表示」の機能が追加された。 - 動的に変化するグラフをブログに貼り付ける
かっこいいグラフをブログやWebサイトに貼り付けるときは、Excelグラフの画面キャプチャではなく、オンラインのグラフ作成アプリケーションを使ってみよう。 - オフィスソフトで100段落の“長文”ダミーテキストを自動生成する
WordやPowerPointでちょっと何かを試したいとき、適当な文章(ダミーテキスト)を作成したり、既存の文章からコピペする場合がある。実はもっと簡単にダミーテキストを生成する方法があるのだ。 - 日本ビジネスオブジェクツ、Excelデータを「見える化」するツール
日本ビジネスオブジェクツは5月23日、Microsoft Excelで入力されたデータをチャートやグラフの形に変換する「Crystal Xcelsius」日本語版を発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.