未来に託したメモを漏れなく役に立てるには?【解決編】:シゴトハック研究所
メモを活用するための考え方をまとめると共に、Webベースのメモツール「Femo」を使って、それを実践してみましょう。
今回の課題
未来に託したメモを漏れなく役に立てるには?
コツ:「その日」に漏れなく目に入るようにする
前回は、「残したメモを無駄にしないためには?」というテーマで、メモを後で活用するにはどうすればいいかについて考えました。ポイントは次の2つでした。
- 一元化する
- 定期的に振り返る
そして、残したメモが無駄になってしまう原因は、次の2つです。
- 後から探し出せない → 探す時間がかかる → 諦める → 無駄になる
- どう使うかが決まっていない → 放置される → “賞味期限”が切れる → 無駄になる
まず、メモを一元化する、すなわち特定の1カ所にだけ時系列で保存していくことにより、そこを探して見つからなければ「ない」と断言できるようになることから、探す時間を最小化することができます。「ない」ことに確信を持てれば、潔く「次なる手段」を考えられるはずです。
一元化をしていないと「まだ探していない場所があるのでは?」という未練が生じ、「次なる手段」に投入すべき時間やエネルギーを奪われ、さらにはストレスにもなるでしょう。
次に、残したメモについて、具体的にどう使うかを期限付きで決めておく、というルールを徹底することにより、余計なメモを取り込んでしまうのを防ぐことができます。
また、期限の過ぎたメモは迷わず捨てることで、常にメモのストック全体の鮮度を保つことができます。そして定期的に振り返ることで、これを実現できます。
以上の考え方を実践するためのツールとして、前回はFemoというWebサイトをご紹介しました。今回は、より詳しく見ていきます。
日付タグをつける
前回は触れられなかった、Femoならではの特徴として次の2つがあります。
- メモのタイトルをクリックするだけでメモの本文を編集できる
- カレンダーの日付をクリックするだけで日別でメモの整理ができる
1は、文字通り、タイトルをクリックするだけですぐにメモの本文が編集可能になる、という機能です。読み返しながら、ちょっと直したいところが見つかったり、追記したいことが思い浮かんだりしたときに、すぐに反映できます。
通常のWebサイトの場合、例えばブログであれば、修正したい箇所が見つかったときは、いったん管理画面を経由して該当する記事の編集画面を呼び出す必要がある場合がほとんどです。一度サーバに接続してその応答を待つ必要があるわけです。ちょっとした時間ではありますが、細かい修正が頻発するような場合には、煩わしく感じることもあるでしょう。イヤになったり妥協に甘んじてしまったりすることもあるかもしれません。
タイトルをクリックするだけで、すぐに編集が始められれば、こうしたストレスから解放されます。
2は、予めメモに日付のタグをつけておくことにより、日別でメモの整理ができる、という機能です。画面右側にあるカレンダー内の日付をクリックすることで、該当の日付のメモだけを抽出表示させることができます。ただし、そのメモが書かれた日付ではなく、「その日付のタグ」がつけられたメモが対象です。
Femoでは、「2007-11-01」あるいは「20071101」のいずれかの形式で書かれたタグを日付と認識します(日付タグ)。この日付タグがカレンダーと関連づけられるわけです。
この仕組みを利用すると次のようなことができます。
- メモを書く際に、読み返したい日付のタグをつけて保存する
- その日にFemoを開くと、該当のメモが抽出表示される
Femoは開いた時にどのページを表示するかを次の3つのモードから選ぶことができます。
- 今日の日付
- メモリスト(登録順、更新順、タイトル順の任意の並びで)
- 特定タグのリスト
Femoを開いたときに、当日に関連づけられた(=当日に読み返すべき)メモを表示させるには、「今日の日付」モードを選んでおく必要があります。
こうすることで、読み返すべき日に漏れなく読み返すことができるようになります。また、日付タグはタグですから、特定の日に読み返すべき記事が集中した場合に、カレンダー上の日付の文字サイズでそれを視覚的に知ることができますから、事前に読み返す記事のボリュームを調整する上での参考になるでしょう。
「処理済み」のメモを区別する
Femoでは、日付タグの他に特別なタグとして「完了」があります。このタグがついたメモは、自動的に背景がグレーで表示されます(「終了」や「finish」でも同様)。
このタグを活用することにより、そのメモの“生死”を表すことができます。メモの用途としての役割は終えたものの、いちおう残しておきたい場合に、「完了タグ」をつけておくことで、他のメモと区別することができるわけです。
以上のような使い方をすることで、Femoをメモの“冷蔵保管庫”として活用することができます。メモを登録するたびに日付タグをつけるのは面倒かもしれませんが、逆にいえば、そのような手間をかけてでも残しておきたい情報なのかどうかを改めて自問することができる、ともいえるでしょう。
あるいは、登録のタイミングではタグはつけずに、一日の終わりにまとめて日付タグをつけるようにしてもいいでしょう。例えば、筆者の場合は、Femoのブックマークレットを使ってメモを収集し、一日の終わりに読み返して、日付タグをつけながら整理するようにしています。その際に、日付タグがつけられないメモについては、「近い将来に活用の余地がない」という判断のもとで削除します。
こうして、メモに繰り返し目を触れさせることによって、「そういえば、あのメモとこのメモを組み合わせれば○○ができる!」といった発想が生まれやすくなるでしょう。
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