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第21回 ほめる10則+しかる5則リストのチカラ

部下をほめるとき、しかるとき、どんなことに注意していますか。心に留めておきたい10則+5則。

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ほめる10則

  1. 相手の長所や美点に目を向ける
  2. ほめ言葉に実感を込める
  3. 具体的にほめる
  4. うまくいったその瞬間にほめる
  5. 当たり前のことを実行している人をほめる
  6. 相手の欠点をほめる
  7. 結果だけでなく、プロセスもほめる
  8. 第三者を通して間接的にほめる
  9. 電話やメモを使ってほめる
  10. ほめた後に、次の目標を示す

※『ほめニケーション能力磨くには』(日経プラスワン 2005年10月1日)より。話し方研究所会長 福田健氏の話から作成


しかる5則

  1. 詫びる気持ちでしかる──偉そうな態度、言い方をしない
  2. 受け入れ態勢を作る──最初にほめるなど、苦い薬を飲みやすくする
  3. 「明るく」「短く」しかる──ねちねちしからない、一度にあれもこれもしからない
  4. 何をしかるか事前に明確に──その場で感情的にしからない。どういう場合にしかるのか事前に基準を明確にし、伝えておく
  5. よく聞いてからしかる──やむをえない事情があるかもしれないので、事実をよく確かめた上でしかる

※『話す技術 書く技術』(『週刊ダイヤモンド』2006年05月13日 号 p41)より。話し方研究所会長 福田健氏の話から作成


 「ほめる10則」では、「相手の欠点をほめる」という項目が気に入りました。読み手に考えさせる効果の高い一言ですね。実際、いろいろと考えてしまいました。例えば遅刻魔に「遅刻するなんてえらい!」とほめ殺せということか? もちろんそうではないはず。

 欠点も、長所が行き過ぎた結果と考えてみれば、そこにほめる余地を見いだせます。遅刻しがちなのは目の前のことに「集中」し過ぎるから、仕事が遅いのは「丁寧」過ぎるから、などなど。しかるにしても、そこまで考えてしかることができれば、長所まで矯めてしまわずにすみそうです。

 「しかる5則」でハッとさせられるのは、「詫びる気持ちでしかる」。例えば上司として部下を、「詫びる気持ちでしかる」。これはどういうことでしょうか。

 会社の上下関係は、社会的に与えられた一時的な役割分担にすぎない。しかるに至った原因の一部は、自分が上司の役をうまくこなせなかった点にもある。そう考えれば、自然と「詫びる気持ち」でしかれるのかもしれません。

 子どもも、天からの授かりものという言い方をします。親という役割を与えられたと考え、謙虚にしかりたいと思います……。

 ほめ方、しかり方は自分のスタイルに合ったやり方がありますので、このリストはどんどん自分なりに修正して用いてください。

*ListFreakというサイトについて

 本文中、*ListFreak(リストフリーク)というサイトに触れている部分があります。*ListFreakは2005年11月に開設したリスト収集・共有・活用サイトです。

 *ListFreak - 世の中の知恵やコツを「リスト」で共有するサイト


筆者:堀内 浩二

株式会社アーキット代表、グロービス経営大学院客員准教授。「個が立つ社会」をキーワードに、個人の意志決定力を強化する研修・教育事業に注力している。起-動線など複数のサイトを運営。ネットメディアへの寄稿も多い。外資系コンサルティング企業時代にシリコンバレー勤務を経験。


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