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第5回 4種類の単純なシナリオパターンを応用しよう:新入社員がやってくる──専門知識を教える技術(3/5 ページ)
「これ、高校の時に読んでおけばよかったなあ!!」 何かと思って見てみると、彼が読んでいたのは中国の「漢」帝国を作った劉邦とその宿敵であった項羽との戦いを描いた小説でした。こうした“シナリオ”があれば、高校の漢文もよく理解できたはず――。
パターンその2:「逆転劇」
次に、到達劇に対する「逆転劇」パターンというものもあります。これは目標ではなく「問題」が深刻化している、このままじゃ危ない、という状態から逆転・解決するというものです。
前述のアルコールランプ実験に「逆転劇」パターンを応用するとこうなります。
- 「火が消えちゃったら困るんだよね。消えないようにするにはどうしたらいいと思う?」と質問を振る(答えはなくてもよい)
- 火をつけて密閉し、待つ
- 消えかかったところで密閉を解いて新しい空気を入れる
- 再び火が勢いを取り戻して、解決!
これも単純ですね。やはり到達劇パターンの時と同じように、消えそうなところと逆転・解決のシーンではそれぞれ大げさに明快なアクションを入れることが効果的です。
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