第2回 習慣化するには“ちゃんとやらない”こと:先延ばし撃退Part2(2/2 ページ)
先延ばしを撃退し、何かを習慣化するには、「やらなきゃいけないことを快にする」という手法を紹介しました。さらに踏み込んで、習慣化には“ちゃんとやってはいけない”ことをお話しします。
私は「ハイパワー・モチベーション」という通信講座のDVDを出しているのですが、購入者から「すごくいいDVDですけど、1日30分もなかなか時間がとれないんですよ」と言われます。それに対し私は「何のために30分も見る時間をとらなきゃだめなの? 家に帰ったら、とりあえずDVDをつけて、食器を洗うなり洗濯物をたたむなり、別の用事をしていればいいんですよ」と言います。「でも、それじゃ30分のうち半分も見られませんよ」と返されます。それに対しても「何言ってるの、半分も見る必要ないですよ。トイレに行っている間に、何か聞こえるな、それくらいでいいんです」と答えます。
そうすると、「ちゃんとやらない」「最後までやらない」「効果が出るまでやらない」が身に付いてきます。ずっと流しているうちに、面白いな、もっと聞きたいな、という気持ちになったら聞けばいい。ちゃんと時間を取って見ようとして、1週間も2週間もたつよりは、ちゃんと見る時間なんか取らないよ、という気持ちで、テレビを流すようにつけっぱなしにしていればいいんです。もうちょっとそこ、聞きたいな、と思えば注意して聞く。それでも最初は10分程度でいいですね。もっと見たいと思えば、そのうちほかの用事を忘れて20分でも見るでしょう。ちゃんと時間を取ろうと思いながら1週間、先延ばしにしているのと、最終的にどちらに効果があるかわかりますね。
この「ちゃんとやらない」「最後までやらない」「効果が出るまでやらない」「そのために時間を取らない」ことによって、苦痛の行動をまず、快にするのではなくてニュートラルにしたいのです。ちゃんとやらなくていいなら、最後までやらなくていいなら、効果が出なくていいなら、時間をとらなくていいならニュートラルですよね。別に楽しくはないけど、辛くはない。ちゃんとやって、最後までやって、効果がでるまでやって、そのために時間を取りなさい、というのが苦痛なんです。
まずは、やることがニュートラルになること、もしくは習慣になることを目指しましょう。効果が出るようにやっていくのは、その後からです。
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