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コツは呼吸と半眼、“カンタン座禅”でいつでもどこでも集中する「早起きは三文の得」実行委員が行く(1/2 ページ)

4月25日まで開催中の早朝イベント「朝EXPO in Marunouchi 2008 spring」。23日の朝は、初心者向けの朝座禅の体験会に赴いた。座禅は集中力を高めるのに役立つ。通勤電車やオフィスなど、場所を問わずいつでも実践できる方法を紹介しよう。

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 夜型体質改善の動機付けを兼ね、丸の内で開催中の早朝イベント「朝EXPO in Marunouchi 2008 spring」に通う「早起きは三文の得」実行委員である筆者。初日の「メタボ撃退法」に続いて得た“三文”は「カンタン座禅法」だ。


「人間関係や政治とかが大嫌い」で仏門に入ったら「仏門のほうが政治的だったんで、いまだに後悔しています」と会場をわかせた
座禅中は、寺前浄因氏が「あごを少し引いて」と、小声で指導して回る

座禅とは、論理的思考回路を切るスイッチ

 「座禅ってなんだと思いますか?」

 実践に入る前にそう問いかけたのは、講師を務めた京都の高台寺(こうだいじ)執事で、岡林院(こうりんいん)と月真院(げっしんいん)住職を兼務する寺前浄因(てらまえ・じょういん)氏だ。

 座禅といえば、雑念を捨て無我の境地に達する――というのが一般的イメージではないだろうか。「座禅をすれば無念無想になるとよく言われますけど、あれはウソ」だという。座禅という行為に集中しようと意識が働く時点で、「念」も「想」も存在するからだ。そして「意識を集中させると、結果として心が開放される」のである。

 心が開放されるとは、日常の思考回路の拘束から解き放たれる、という意味だ。つまり座禅は、「言葉というラベルをはがし、日常の論理的思考から開放されるためのスイッチ」。日常と非日常を切り替える1つの手段なのだ。

姿勢、目、呼吸。3ステップで集中する

 具体的に座禅のやり方を見ていこう。

 まずあぐらをかく。あぐらは片方の足の上にもう片方の足を乗せる。そしてバレーボールのレシーブのように、一方の手でもう一方の手を包み、組んだ足の上に乗せたら準備OKだ。ただ通勤電車の中やオフィスなど、あぐらをかけないときもある。また体のカタい体質や体調不良の場合もあるだろう。「無理にあぐらをかく必要はない」(寺前氏)。

 あぐらをかいたり、それが難しいオフィスだったらイスに座ってみたり、通勤電車なら立ったたままでもいい。基本姿勢を整えたら、次の3つを守って座禅をするのみだ。

カンタン座禅 3つの約束

  1. あごを引いて姿勢を正す。
  2. 目を見開かない、閉じない。半眼(はんがん)という状態にする。
  3. ゆったりとした気持ちで、鼻で呼吸する。

 それぞれのポイントを見ていこう。1つ目の約束では、アゴを引いた状態で「腰骨、肩、耳をつなぐラインをイメージすること」だ。

 次の約束では、「目を半開きにして、1メートルほど先に視線を落とし、ぼんやりと見ること」。あくまで半開きだ。目を見開きすぎるといろいろなモノが目に入る。逆に目を完全に閉じてしまうと、思考が内側に向かいすぎたり、閉じたまぶたのスクリーン上に視覚イメージが出たりしやすい。開きすぎず閉じすぎずの半眼が、最も座禅に集中できる。

 ここまで来たら、ゆったりとした気持ちで鼻から呼吸をする。肺あたりの位置で呼吸する胸式呼吸ではなく、お腹あたりを意識して呼吸する腹式呼吸だ。体質や体調により、「鼻で息をするのがツラいときは、口でしてもいい」(寺前氏)。できるだけ長く吐き、吸うときは逆に短くするのがコツである。

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