Adobe、「Flash Player 10」のβ版公開
「Adobe Flash Player 10」では、開発者は独自のカスタムフィルターやエフェクトを作成できる。
米Adobe Systemsは5月15日、「Adobe Flash Player 10」のβ版をリリースした。
バージョン10はコードネームで「Astro」と呼ばれ、初めてカスタムフィルターとエフェクトの作成が可能になった。開発者は、Adobeが無料で提供する「Adobe Pixel Bender」ツールキットを使って、Flash Player 10向けに独自のカスタムフィルターとエフェクトを作成できる。Pixel Benderは、Adobe After Effect CS3でフィルターや特殊効果を作成するのに使われているのと同じ技術を採用している。
このほか、Flash Player 10ではGPUのパワーを使ってSWFコンテンツをレンダリングして、CPUパワーを3Dコンテンツや複雑なエフェクトのレンダリングなどほかの処理に使うことができるようになったという。また新しいテキストエンジンで、開発者やデザイナーがアンチエイリアスやスタイルなどデバイスのフォント属性、合字サポートなどをコントロールできるようになり、縦書きや右から左への文字配置などテキストレイアウトオプションも増えた。
さらにFlash Player 10と将来版Flash Media Serverの間では、新しい可変ビットレートビデオストリーミングを用いて帯域の変動に合わせてビデオ品質を自動的に調整するため、ビデオ再生を一時停止してバッファリングすることはなくなるという。またFlash Player 10は3Dエフェクトをネイティブサポートしており、2Dオブジェクトの配置や回転、アニメーションが容易になっているとAdobeは説明している。
Flash Player 10βはAdobe Labsから無料でダウンロードできる。対応OSはWindows Vista、Windows XP、Windows Server 2003、Windows 2000、Mac OS X、Linux。カスタムフィルターを作成するためのPixel Benderも無料でダウンロード可能。
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