ビジネスシーンに特化したノート「ニーモシネ」誕生の秘密:マルマンフェア 2008(3/3 ページ)
「大切なことを、自分の代わりに覚えておいてもらう」。そんなコンセプトから生まれたノート「Mnemosyne(ニーモシネ)」が売れている。マルマンフェア 2008で、ニーモシネ開発の背景と、ビジネスパーソンのノートの使い方について聞いた。
ミシン目付きノート、重要なのは「切り取った後」
単語帳などの特別な仕様のものを除けば、ニーモシネシリーズのノートには、いずれも切り取りのためのミシン目が付いている。ロディアやMOLESKINEの一部のページなど、ミシン目付きノートは少なくないが、ニーモシネは「ノートが切り取られた後の動きを考えた」という。
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A4サイズのIMAGINATIONは、実はA4サイズよりも少し大きい。ミシン目に沿って切り取った後の用紙が、ぴったり210×297ミリのA4サイズになるように作ってあるのだ。「書類と一緒に持ち歩くときなどに、縦横がぴったり合わないと気持ち悪い。日本人にはけっこうそういうところがある」
切り取ったあとにファイリングしやすいように、上部には2穴パンチを合わせる中心点に印を入れた。タイトルや日付欄を多めに取り、ファイリングしてからも見直しやすいように配慮している。
ただし、省スペース化が叫ばれているこれからのオフィスでは、ファイリングしても、それを置く場所がなくなるかもしれない。そこで、石川さんも実際に卓上ドキュメントスキャナなどを使って、雑記やメモ書きをデジタルデータ化しているという。
「ニーモシネを1冊のノートとしてではなく、1枚の紙の集合として考えてみると、書き終わった後に行きつく先は、ノートの中ではなくPCの中なのかもしれない、と思えて。A4サイズだと、スキャンしてもほかの書類と同じ大きさになって見た目もいい」
2004年に2種類から始まったニーモシネシリーズは、現在20種類までラインアップが拡大した。2009年3月には、専用ホルダー付きのノートパッド「ニーモシネ PROJECT」も登場予定だ。
「ニーモシネは、ある程度特殊な使い方を提案しているノート」。表紙を開いた扉部分には、便利な使い方を示した黄色いインフォーメーションページを収録している。
「この説明ページが親切だと考える人もいれば、うるさく感じる人もいる。このページがなくても、見ただけで使いやすさが伝わるようなデザインにしていくのが、これからのニーモシネの進化の方向だと考えている」
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