万年筆のような電子ペンが欲しい!:スマート文具サミット(3/4 ページ)
文具やガジェット好き6人による座談会の第3回。手書き文字をデジタル化するツールの1つである電子ペンを彼らはどう見ているのでしょう?
やはり書き心地も重要!
高畑さん 後は、書いたときの感覚など。
一同 (うなずき)そう思います。
竹村さん だから土橋さんが言うように、ペンの持ち味や書き味、ユーザーインタフェースにこだわる人向けにも意識した改良が必要だと思うんです。
高畑さん 出力については相当きれいになりましたけどね。例えば新iPadなどは書かれた文字が油性や水性のボールペンかの違いが分かるほど鮮明になりました。ただ、書き心地という入力部分については、やはりまだまだ紙には追い付いていません。
土橋さん それはスキャナで撮ったものをiPadに取り込んだんですか?
高畑さん そうですね。紙にペンで手書きして、電子化したものです。
竹村さん ほとんどの人はそのようにタブレットをビュアーとして使っているんでしょうね。電子ペンで書いたものをそのままiPadで表示することもできますが、紙に書いた感じまでは表現できませんから。
高畑さん これは手書きしたものをデジタルカメラでマクロ撮影したものですが凹凸感もかなり分かります。
清水さん すげ〜。
美崎さん 後はじゃあ手触り感だけですね。
舘神さん 思ったのですが、そういう質感に対する研ぎ澄まされた感覚って一体どれくらいの人が持っているんでしょう?
土橋さん 多くの人は持っていると思いますよ。というのも、滑らかな書き味が特徴のペン「JETSTREAM(ジェットストリーム)」が出たときに、文具好きのみならず、例えば私の母親など普段は書き味にこだわりがない人でも一発でその気持ちよさが分かったようです。
竹村さん 特に文具好きは世界共通でそうでしょうね。
舘神さん 文具好きって全体人口の何%くらい?
竹村さん 国によりますね。日本人は多いですが、米国などは私の感覚だとオレンジ色の定番ビックボールペンで十分だという人がほとんどです。太さ1.0でビューっと書いて、紙が真っ黒になっても気にしない人。
土橋さん そうか〜。
舘紙さん あの手のペンで漢字を書こうとは思わないな。
竹村さん 日本人は全体的に繊細ですよね。米国人は極端で、ペンにこだわる人はごく少数ですがハイレベルです。
高畑さん 日本は製品も消費者もかなり平均値が高いと思いますよ。
竹村さん 特に感性の部分はね、ペン先やインクの色などへのこだわりがすごい。それは台湾も同じで、文具事情が日本と似ていますよね。
土橋さん なるほど。やはり漢字(筆)文化があるからでしょうか。
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