iPhoneと駐車場「タイムズ」の意外な共通点:Appleビジネスに学ぶ(1/4 ページ)
iPhoneを世に出したAppleと駐車場などで知られるパーク24。一見共通項がないようですが、実はビジネスモデルが似ているんです。顧客、収益、コストなど、2社のビジネスを構成する要素を整理し、それを分かりやすくマッピングしてみました。
Six Apartブログとは
もともとはブログの会社であるシックス・アパートが2012年になってはじめた、いろんな意味でド直球な「Six Apart ブログ」。これまでも広報ブログやTech Talkブログ、Movable Type.jpやTypePad ビジネスブログ、Zenbackブログなどブログを通して情報を発信してきたシックス・アパートですが、もう少し自由で属人性の高い、面白いコンテンツを発信していくべく、改めてSix Apart ブログを開設。「独立して中立であること」「パイオニアであること」「フレンドリーで愛される存在であること」――といった会社のコンセプトに沿ったブログを目指します。
隠したり閉じこもったりするのではなく、「オープン&シェア」を意識して情報を発信していくことで、「あの会社楽しそうだよね」「あの人いつも楽しそうだよね」という印象を与えていく。言うなればホッカイロみたいな感じで、とりあえず温かいのをあてておけば、そこから血行がよくなって、いろいろ循環していくみたいなイメージです。Six Apart ブログはそういう雰囲気を目指せたらと思っています。
こんにちは、シックス・アパートでマーケティングを担当している伊藤大地です。
いつもはインターネットやソーシャルメディアのネタが多いSix Apartブログですが、今回はちょっと毛色を変えて、2012年2月に翔泳社から出た『ビジネスモデル・ジェネレーション』という本で扱われているフレームワークをベースに、いろいろと遊んでみたことについて書きます。
ビジネスモデル9つの要素
ところで、ビジネスモデルという言葉は聞き慣れていますが、ビジネスモデルを説明するときに「必要な要素って何?」と聞かれると、皆さんはどんなことを思い浮かべるでしょうか。
お金の流れ? モノやサービスの流れ? プラットフォーム? 顧客セグメント? いろいろな答えが出てきそうですね。
こういった複雑な要素を9つにまとめて、ビジネスモデルを分かりやすく1枚の地図にして描いて考えよう! というのがこの本の内容になります。
本では、ビジネスモデルを以下9つの要素に分類し「ビジネスモデル・キャンバス」と呼ぶ1枚の地図に描いています。
- 顧客セグメント(CS:Customer Segments):文字通り、顧客のセグメント分けですね。個人、法人、マス、ニッチなど
- 価値提案(VP:Value Proposition):これは、企業が顧客に何を提供するのかということです。もの、サービスなど
- チャネル(CH:Channels):どうやって顧客に価値を届けるか。小売店、直営店、オンラインなど
- 顧客との関係(CR:Customer Relationships):どうやって顧客との接点を維持するか。本では、個人ごと個別に対応するパーソナルアシスタンスや、顧客自身でサービスをコントロールしてもらうセルフサービスなどを例に挙げています
- 収益の流れ(RS:Revenue Streams):顧客に払ってもらうお金の形態。商品やサービスの代金のほか、手数料、購読料、ライセンス料、レンタル料、広告収入など
- リソース(KR:Key Resources):事業に必要なリソース。人材、お金、知的財産、ビルや機器など
- 主要活動(KA:Key Activities):企業がメインで行う事業。つまり本業です。本では、製造だったり問題解決、プラットフォーム構築を例として挙げています
- パートナー(KP:Key Partners):事業をする際のパートナー。サプライヤーや販売代理店、提携先など
- コスト構造(CS:Cost Structure):事業に掛かるコストがどのようなものかを表したもの。固定費、変動費など。
これらをまとめて、1枚の地図にマッピングしてみると以下のようになります。
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