“言うことが変わる人”へのいなし方とキレ方:出世するキレ方(2/3 ページ)
朝に言っていたことが、昼にはまったく変わるという人はよくいるもの。そんな“言うことがコロコロ変わる人”にうまく対応するにはどうすればいいのでしょうか。
いなし方:決定をしばらく寝かせる
島岡さんが「意見を変えよう!」と思ったときの勢いはすさまじく、それが最善だと確信しているため、たとえ誰かが反論しても彼は決して首を縦に振りません。それが最終決定であればすぐに従うのもかまいませんが、彼の意見はまた変わる可能性をはらんでいます。
そこで、勢いで決定を変更することの多い彼の決定をしばらく寝かせて、全員で冷静かつ客観的に意見を見直し、本当にその決定が正しいのか検討しましょう。
心理学には「自己説得法」と呼ばれるものがあります。これは、いいところを探しているうちに自分で自分を説得するような形になる、というものですが、決定を寝かせている間に、島岡さん自身が自分の意見について時間をかけて検討し、長所を考えることで揺らがなくなるのです。
例
島岡 実際に舞台下見したら思ったほど広くなくてさ。舞台監督もボディボードくらいがいいんじゃないか、って言ってたからボディボードにしてくれない?
私 そうですね。出演者も動きやすくなりますし、あの舞台の広さならボディボードくらいの大きさの方がやっぱりいいかもしれませんね。
けどサーフボードは舞台に対してちょっと大きいですけど、舞台の雰囲気をうまく演出するための小道具としてはいいですよね。
島岡 まあねー。
私 もうちょっと考えてみて、最終的にどちらにするかはまた明日決めましょうか。
出演者とか他のスタッフに聞いてみてもいいですし。
いったん島岡さんの決定の良さを認めたあと、島岡さんが見落としがちなもう1つの選択肢の良さ、ここではサーフボードの良さを伝えています。これで島岡さんの視野を広くさせてから「最終的にどちらにするかはまた明日決めましょうか」と言って、決定を寝かせています。加えてここでは「出演者とか他のスタッフにも聞いてみましょう」と提案して島岡さん以外の人の意見を引き出そうとしているのもポイントです。
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